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- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
感想・レビュー・書評
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不思議な話しだった。
なんだか、この作家面白い。
個人的には、あとがきが色川武大だったのもツボ。
リアルな怖さを感じさせてくるのかな、と思ったら、あり得ない設定が入ってきて、あぁ幻想かと思ったら、煙に巻くように終わった。
現実に取り残される感じ、嫌いじゃない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
怪奇小説を書いている小説家が、なかなか進まない小説のネタを、まだあまり知られていないアメリカの小説から窃盗しようとする。その原稿を書きながら思い出すのは、作家自身の過去である。昔、従兄と怖がらせようと工夫を凝らした病床の従妹。その彼女のことをふと思い出し、昔住んでいた場所に出かけてみると、すでに死んだはずの従妹によく似た女性を発見する。
気になって、その女性と仲良くなってみると、彼女は女性ではなく、男性だというのだ。
窃盗して書き進める小説の内容と、現実がだんだんと融解していき、今自分がどこをみているのかわからなくなってしまう不安な感覚が特徴的だ。 -
作家である「私」は怪奇小説を書くことを依頼されたがいっこうに筆が進まず・・・。主人公の日常、幼いころの思い出、盗作しているペーパーバックの内容とが交じり合い、現実と非現実がどんどんと曖昧になっていく。この居心地の悪さがたまらない。技巧を凝らした、ホラーともミステリともSFともつかない奇妙な味わいの作品。
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