1934年東京生まれ。58年慶應義塾大学文学部を卒業。同大学院文学研究科博士課程修了後、上智大学助手を経て、76年慶應義塾大学文学部助教授77年教授となる。文学博士。2000年在職のまま逝去。文学部時代から一貫して池田彌三郎に師事。師を通して学んだ、学問と人間の生活とのかかわりをいつも重く見、日本人の発想の原点を考える学風を、深い心根で解き明かしてゆく魅力溢れる多くの論と文を執筆した。専攻は古代国文学・芸能史。万葉集と芸能を中心として研究活動を行う一方、温厚洒脱な人柄で学生にも人気があった。
テレビなどマスコミでも活躍。日本語についての豊富な学識と、わかりやすい解説には定評があった。
【著書】
『風の木水の花:植物故事』(1973年、三友社)、『くらしの季節―日本人の民俗2―』(1976年、実業之日本社)、『日本語の常識非常識』(1986年、講談社)、『日本語の履歴書』(1987年、講談社)、『知っているようで知らない日本語4』(1988年、ゴマブックス)、『知っているようで知らない日本語5』(1988年、ゴマブックス)、『境界芸文伝承研究』(1991年、三弥井書店)、『いい日本語、ちょっとうまい使い方』(1995年、講談社)、『ことわざ万華鏡』(1995年、小池書院)、『どちらが正しい?ことわざ2000』(1995年、講談社)、『誰もが「うっかり」誤用している日本語の本』(1995年、講談社)、『日本人なら知っておきたい日本語』(2002年、幻冬舎)、『古代国文学と芸能史』(2003年、瑞木書房 藤原茂樹編)。
【編集】
池田彌三郎『日本文学伝承論』(1985年、中央公論社)、『折口信夫全集ノート編 追補第一巻(神道概論)』『折口信夫全集ノート編 追補第二巻(言語伝承論)』(1985年、中央公論社)、新編『折口信夫全集』全四一巻(共編、中央公論社)。
「2012年 『新編 池田彌三郎の学問とその後』 で使われていた紹介文から引用しています。」