世界の文学〈7〉セリーヌ (1978年)なしくずしの死

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  • 滝田文彦翻訳版の本書。
    なしくずしの死は高坂和彦訳で2回読んでいるのでその比較を。
    滝田版は一人称がわたし。高坂版はぼく。
    話のプロットは滝田版のほうが若干追いやすいと感じたが、これは高坂版を2回すでにわたしが読んでいて話を把握しているのでなんともいえない。
    話は主人公フェルディナンの少年時代を描いたものである。
    実際の作者の少年時代はこんなではなかったそうなので虚実織り交ぜたものである。
    出てくる登場人物はみな哀しいくらい貧困にまみれている。
    なのにそれが陽気な調子で迫ってくる。
    特徴的なのは「・・・・・」をふんだんに使った文体。
    これはのちのセリーヌ作品でも顕著である。

  • 2016/7/1購入

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著者プロフィール

Luis-Ferdinand Celineは筆名。一八九四年、パリ西北部の都市クールブヴァに生まれ、貧しさのなかで独学で医師免状を得る。第一次世界大戦で武勲をたて、復員後、国連事務局につとめ、各国を遍歴。のちパリの場末で医師を開業。一九三二年、『夜の果てへの旅』で一挙に作家としての名声を確立したが、反資本、反ユダヤ主義の立場からフランスを批判し、第二次世界大戦後戦犯にとわれ、亡命先のデンマークで投獄された。特赦で帰国するも、六一年不遇と貧困のうちに没す。

「2021年 『夜の果てへの旅(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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