世界文学全集〈65〉マン:ブッデンブローク家の人々 (1976年)

4.00
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 3
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2021年 36冊目

    19世紀ドイツが舞台で裕福な商業一家の栄枯盛衰劇。粗筋の完成度はもちろん、当時の文化史を垣間見できて楽しいです。いくら金持ちで地元の有力者でもギムナジウム卒業して大学出ないと市長になれなかったりとか結婚持参金の制度(今の結納金みたいなもんか)や離婚するのに裁判が必要とか、当時の相続や分家の仕組みとか。。トーマス・マンの引出しの多さには感服です。

     つくづく男運のないトーニの強かさに驚嘆し、寄宿学校でストレスを感じつつ父親の呪縛から少なからず解放されたハノーの最期の命のかがやきを感じる等ブッテンブローク家の人々は面白く、愛すべきものです。それではブッテンブローク家を没落たらしめた“犯人”は誰なのか。説明出来ないのが同族経営の危うさでしょうか。

  • マンの最初の長編小説で、彼が25才の時に書き上げられた。ある商家の一族が繁栄の絶頂から没落していく様を、19世紀的なリアリズムの手法で描いた大河小説。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

【著者】トーマス・マン(Thomas Mann)1875年6月6日北ドイツのリューベクに生まれる。1894年ミュンヒェンに移り、1933年まで定住。1929年にはノーベル文学賞を授けられる。1933年国外講演旅行に出たまま帰国せず、スイスのチューリヒに居を構える。1936年亡命を宣言するとともに国籍を剥奪されたマンは38年アメリカに移る。戦後はふたたびヨーロッパ旅行を試みたが、1952年ふたたびチューリヒ近郊に定住、55年8月12日同地の病院で死去する。

「2016年 『トーマス・マン日記 1918-1921』 で使われていた紹介文から引用しています。」

トーマス・マンの作品

最近本棚に登録した人

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×