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感想・レビュー・書評
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2021年 36冊目
19世紀ドイツが舞台で裕福な商業一家の栄枯盛衰劇。粗筋の完成度はもちろん、当時の文化史を垣間見できて楽しいです。いくら金持ちで地元の有力者でもギムナジウム卒業して大学出ないと市長になれなかったりとか結婚持参金の制度(今の結納金みたいなもんか)や離婚するのに裁判が必要とか、当時の相続や分家の仕組みとか。。トーマス・マンの引出しの多さには感服です。
つくづく男運のないトーニの強かさに驚嘆し、寄宿学校でストレスを感じつつ父親の呪縛から少なからず解放されたハノーの最期の命のかがやきを感じる等ブッテンブローク家の人々は面白く、愛すべきものです。それではブッテンブローク家を没落たらしめた“犯人”は誰なのか。説明出来ないのが同族経営の危うさでしょうか。
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マンの最初の長編小説で、彼が25才の時に書き上げられた。ある商家の一族が繁栄の絶頂から没落していく様を、19世紀的なリアリズムの手法で描いた大河小説。
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