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感想・レビュー・書評
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一度読んだら忘れられない短篇というのがいくつかあるのだけど、ジャン・フェリーの『虎紳士』はその一つ。
《虎紳士》はミュージックホールで一切の予告なく上演される演目だ。鳴り渡るファンファーレが爪をひけらかす虎みたいに四肢を伸ばして脅してくる。客席を離れたい。離れたほうがいい。離れたくない。
何がこれほどわたしを惹きつけてやまないのか理由を説明するのはむずかしい。心の片隅で残酷なもう一つの結末を期待しているから?わたしも秘密を知る共犯者になってしまったから?
歪な均衡によって成立する一触即発の舞台は病み付きになる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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