人間と労働の未来―技術進歩は何をもたらすか (1970年) (中公新書)

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  • 高橋先生曰く、テーラーの「科学的管理法」と「フォード・システム」について、もっともよくまとめられている本。

    僕は、第1章の菓子工場の機械化に関する描写と考察がおもしろいと思った。
    どんなに機械化が進んでも、装置の入口と出口の操作は人間でなければできないことが多く(たとえば、生地を機械に入れるなど)、それは単調で肉体的な負荷が高い労働である。

    マルクスによれば、物を作るという労働は、自分の「労働」をその作られた製品の中に「対象化」することである。
    私がある対象を削るとき、その形の変化した部分はまさしく私の労働のこめられた部分である。
    そして、私は生産物を見て「これはおれの作品だ」と感じることができる。
    これは職人と呼ばれる人たちや、熟練者の労働の特性である。

    「誰にでもできる」仕事をし、それに満足するような人生は送りたくないなあとつくづく思う。
    僕は一体どの分野で「一人前」といえる人間になれるだろうか。

    高橋先生の集中講義「ヒューマンファクターズ心理学/適応認知行動学特講」の予習として読んだ。

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