ジャン・クリストフ〈第2〉 (1956年) (新潮文庫)

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  • 1956.11.15発行
    230p \100 1965年頃・読了
    *解説目録より*
    これは、真実に向って勇敢に突進するジャン・クリストフの自由な魂が奏でる、力強くも美しい生命の交響曲である。第一編は、郷里と家庭における少年ピアニストの感情と心情との覚醒から試練まで。世俗的なものの間で幾度か傷つき、初恋を失った彼は、雄々しい苦悩と闘争との生活こそ自らの使命として感得する。

  • 古本の全集版で読んだ。クリストフは、農村の祭りで兵士と乱闘さわぎを起こし、最愛の母とわかれ、パリへ旅立つ。パリでははじめユダヤ人の友人をたよって上流階級とつきあうが、彼らの腐った生活に辟易し、病を看病してもらった女や、アントワネットの弟、ジャンと出会い、フランス人のなかでももっとも良質なまともな人たちにふれるようになる。彼もすこしづつ、まともになっていくのである。だが、世間と衝突する性格までは直らない。ストーリーは母の死まででこの巻は終わる。注目すべき点は、クリストフがフランスを理解していく過程である。これは異文化理解小説ともいっていいだろう。たいへん示唆に富む。つまり、上流文化などどれもにたりよったりなのだ。民衆のなかに真実の智慧があり、ある民族を理解するのはつまり、民衆を理解することなのだ。

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