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- / ISBN・EAN: 4560285902001
感想・レビュー・書評
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思ったより古い映画だったけど、これはなかなか良かった。この頃の印象派画家たちと江戸の浮世絵師の対比は面白い。ロートレックは写楽に、ゴッホは北斎に?まあ荒っぽくいうと対応するかもしれない。印象派の画家たちは所謂「芸術画家」とはみなされない苦悩があったようだ。そんな風潮の中、自らポスター描きに腐心したロートレックの先見性とそれを最終的に受け入れるフランス〜パリの芸術に対する懐の深さに感銘をうける。意外なことに生きているうちにルーブルに飾られたのはロートレックが最初らしい。芸術的な絵画と格闘していたパリの芸術家を尻目に?江戸時代の浮世絵師たちは、元々芸術本流?の日本画家とは違うポスター描きとして当時の世界で最も先進的な芸術=浮世絵を創り出す。面白い!とても面白い対比だと思う、19世紀頃のパリと江戸。
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酒に溺れてゆく主人公。
愛した女を忘れるためじゃなくて、
自分の存在自体を消し去りたいような溺れ方が悲しい。
ロートレックと二人の女性のやりとりも
みていてすごく痛くなった。
もどかしくて痛い。
痛くなったり悲しくなったりマイナスな感情が多い。
だからこそ、ムーランルージュが綺麗にみえた。 -
ロートレックが、足の骨折事故で、
足の不発達を抱えていた人だとは知らなかった。
ムーランルージュのカンカン踊りは、足の美しさにある。
ロートレックの絵には、それが書かれている。
まぁ。ロートレックって、ポスターを描く人だと思っていたが。
それにしても、その不格好さで、伯爵の息子でありながら、
なかなか 恋をうまく伝えることができない。
道であった娼婦を、1晩泊めることで、情がうつる。
足のことを問題にされると反発するが、
次第次第に、恋がめばめていく。
その気性の激しい女に、傷つけられて、怖がり
別れてしまうが、結局 思い焦がれていくロートレックの悲しさ。
差別と偏見の中で、必死に生きようとするロートレック、
励ます、母親に、勇気付けられる。 -
50年代の映画なのに画像修正されて綺麗になりすぎて、古い映画が持つ雰囲気の良さが損なわれて残念
音との違和感
なんでも綺麗だったらいいってもんじゃない
ロートレックが足が短かったことを初めて知った
素晴らしい芸術家には、何かしら越えねばならない試練がある
足のことを受け容れて生きていくのは相当だったと思う
芸術家として、高貴な家柄も逆にコンプレックスになっていたと思う
そして芸術家の裏には必ず恋人のどぎつい影響があり、その試練でもまた成長していい作品ができるもんだったりする
彼は幸せな人生と感じてたかはわからないけど、芸術家として生きた人間なら、自分の作品が後世まで残ることほど嬉しいことはない
芸術って見る人の数が多ければ多くなるほど解釈も複雑になるね -
伝記映画としては悪くないと思う。ムーランルージュでのカンカンや、イヴェット・ギルベールなど彼の絵で描かれ来た人物が登場するのは見ていて面白いし、話にも起伏があって迫るものがある。が、正直このDVDでは評価しづらい。
著作権切れになったことで、テキトーなマスターを使って他社さんが発売したものだから画質が悪いのは仕方ないにしても、暗いシーンはだだつぶれにもほどがある。こういう伝記映画は、当時の雰囲気を感じられるのが面白い所なのに、肝心のパリの路地裏はとっても残念な感じ……。
そんでも、配給会社からDVDがでてないようなので、見られるようにしてくれただけ感謝しなきゃいけないのかもしれない。 -
ロートレックの人生を知るという観点からは良いけれど、映像が暗すぎてあまりよく見れないという観点からはダメすぎる。
Amazonのレビューでも指摘されてますが、このDVDの画質は原作に比べてかなりダメらしい。。。
とまれ、ロートレックに興味がある人には観る価値ありだと思います。 -
なんで今まで見ていなかったんだろう。ロートレックが死に際にふかふかのベッドに横たわり、有名になって洗練される前のムーランルージュの光景を夢のように思い浮かべながら眠っていく様がとっても気持ち良さそうで良かった。毎晩ああいう風にして眠りに付けるととても幸せだろうなあと思った。