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- / ISBN・EAN: 4988104044778
感想・レビュー・書評
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良くも悪くも「生きる」ということについての作品。作中でも述べられるが『ファウスト』と同じ構造。誰にも理解されずとも仕事をやり遂げる渡辺課長はかっこいいが、胃癌と分かるまでは官僚制に押しつぶされていたのも事実。課長の死後、決意を新たにしていた職員も今までの役所の仕事を続けるだけになってしまう。そういった役所の人々が描かれる一方、日常を楽しめる「みき」の生き方は意外に光っている。
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自分の仕事の中にもまだやれることがあると気づいて奮起するシーンは感動的。
どうしたら活発に生きることができるのか?何かを作る仕事でもしたらいい。しかし自分には遅すぎたーーーいやまだできることはある。
幸せの青い鳥よろしく、答えは存外近くにある。自分の持ち場の中でどのように生きるのか。ミイラのように生きることもできるし熱意をもって生きることもできる。たとえその仕事が世間に正しく評価されずとも、ごく少数でも死を悼んでくれる者があり、その仕事によって子供達が笑顔になったのだからそれで十分ではないか。
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生涯ベスト映画
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ようやく観た。黒澤1952年の作品。市役所に30年務めてきた初老の男性が自分が胃癌であることを知り(胃癌を宣告されたというよりは、当時の慣習で「胃潰瘍」と言われたが、文脈で胃癌であることがわかった)、しばらく絶望するが、やる気なく務めてきた態度を反省して、残りの人生で一つの仕事をやり終えて死ぬという物語。前半と後半で作りを完全に変えており、とくに後半は通夜の場面を舞台のようにして話を展開させていておもしろい。期待していたものすごい感動というのはなかったが、長く心に残る作品。B++
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後半戦、少し見ているのが辛くなるモノトーンなシーンが続く。辛抱強くない人でないと中々楽しめない作品だと思った。主人公の男の、はっきり物を言えない口ごもりグセのある人柄(そういう役作りが前提なのだけど)も、短気の私にはイライラを誘うばかりだった。
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生きていない男が余命半年と知り
いのち短し恋せよ少女
からの
ぶっ生き返す物語
時間がないとわかっても、そう生きたいと思っても、中々人は、できない。保身を考える。最後はそんな皮肉なんかもあり。でも、そう、生きられたらいいね