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- / ISBN・EAN: 4527427642973
感想・レビュー・書評
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正直前作の方が見応えがあった。けれど何せテーマが全くもって別物なので比べるのは野暮か。
自由に生きることを尊重されている、そして生活や人生に宗教観が根付いていない日本人にとって、メタルを「本当の意味で理解しろ」というのはそもそも無理な話なのかも知れない。
ペランペランな恋愛ソングばっかり流行ることにも頷ける。
つまるところ、日本は平和なのだ。冗談でも言葉足らずでもない。そのままの意味として。
作品は素晴らしかった。
サム・ダンのメタル愛に敬意を。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作に続きサム・ダンが世界各国のヘヴィメタル事情をレポートする渾身のドキュメントだ。セパルトゥラは知っていても、ブラジルのメタルシーンがこんなに熱かったなんて知らなかったし、日本ではマーティ・フリードマンがかなり的確な指摘をしていてドキッとさせられる。北京やイランでは髪を伸ばすにも一苦労だし、インドネシアではライヴに行くだけでも命がけだ。メタルを通して各国の政情をあぶり出し、いかにメタルが人々にとっての精神的な支えになっているかを伝えている。そして、どのファンもみな知的だ。メタルファンはそのイメージだけで危ないヤツらという偏見を持たれ抑圧されてきたが、どの国でも信念を持った人々に受け入れられている。インタビューの一つ一つを全て文章に起こしたいくらい、感動的な言葉で映画は進行する。インドで開かれたアイアンメイデンのライヴに狂喜する観客を観て涙が止まらない。全編が感動であり、切実であり、興奮させられた。メタルを知らない人にも先入観なしで観てほしい感動作だ
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wowowで鑑賞。
ブラジル、インド、日本、中国、インドネシア、イラン、イスラエルそれぞれの国でメタルがどのような位置にいてどのようなファンがいるのかを現地のフェスやライブハウスを訪れて調査するドキュメンタリー。
日本ではマーティー・フリードマンやYoshikiが登場して、日本の音楽シーンとそこに占めるメタルとそのファンを分析する。それが的確すぎて笑える。マーティすげぇよ。中国くらいまでは笑いながら見れるんだけど、イスラム圏に移ると、とたんに宗教色をはらんでくる。SLAYERとか本気で嫌われてるし、抑圧された政治体制や対立宗教に対して本気で音楽で戦いを挑んでる。生半可な気持ちで演奏しているわけでもないし、ファンでいるわけでもない。そんな彼らこそがメタルなんだと思うよ。