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- / ISBN・EAN: 4527427643567
感想・レビュー・書評
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『ブラザーサンシスタームーン』では号泣した俺だが、本作は涙なし。仏教、それも禅宗は質実剛健。
徹底して"形"にこだわるのはいいのだが、それでエゴを超越、解体するのは、何かのパラダイム・シフトが起こらないと難しいのではないか。
ただ禅宗の場合、みんなで念仏唱えて極楽浄土へGO、というノリではなく、ひとりひとりが自助努力して悟りをひらくという姿勢なので、そこは好き。
来世で極楽浄土へ行っても無意味、現世に浄土を創出する、的な発言があるのだが、鎌倉時代の不安定極まりない戦乱の世で、なかなか"無理な相談"だと思った。
内田有紀は、年齢不詳の美しさ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
曹洞宗開祖道元の半生を描く。禅の心とは何かを改めて、腐敗しつつある洛中を対比させて、正仏の教えを自らが実践するストイックな僧侶の話し。只管打坐!
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「禅 (ZEN)」は鎌倉時代初期の禅僧であり、曹洞宗開祖である道元禅師の生涯を描く2009年の日本映画。大谷哲夫の小説「永平の風 道元の生涯」を原作とする。
ほんの1ミリさえ動かないという歌舞伎役者の中村勘太郎は凛々しく、道元の化身の如く打ってつけのはまり役、業深き遊女おりん役の内田有紀は綺麗過ぎだが、出家後女僧となった姿はホント神々しく観音様のように慈愛に満ち、その美しさに惚れ直す。(又出た)
若くして宋に渡り悟りを得、堕落してゆく既成仏教に抗い、「只管打坐(しかんたざ)」(ひたすら坐禅すること)を唱え、迫害を受けながら54歳で入滅。(打って変わって自分はと云えば、もう仏にならねばならぬ歳なのに自滅の体たらくだ)
劇中で詠まれる有名な句、「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり」は、凡人には単純と思えるが、自然と人間の本来備わる真実の姿を説く、禅思想の暗喩だ。
参考までに現代歌人腐阿魔多難禍が詠んでおく。
「春花見酒 夏焼鳥麦酒 秋月見酒 冬雪見酒びたりなりけり」
字余り過ぎの酒まみれか。 -
映画館で観ました。
中村勘太郎はじめ、内田有紀など役者陣の演技がとても良いです。個人的にはテイ龍進と高良健吾、村上淳の演技が印象に残りました。映像も綺麗で迫力もあります。
悟りを開いたシーンのCGは、、、とても残念。あれはなくても良かったのでは。。。
あと、ストーリーも意味が乏しいものが散見された。わざわざ公暁の話を織り込んだ意味がよく分からず、これもなくても良かったのでは。。。 -
高橋伴明監督 2008年作品
いや。おもしろかった・・・
道元の 一生が丁寧に描かれる。
ちょうど興味のあったことが・・・映画でみれるとは。
役者が 中国語を話すということが 当たり前になったのだろうね。
以前は 英語であり、その次は 韓国語だったのであるが・・
中村勘太郎 西村雅彦 笹野高史 の流暢な 中国語にやられましたねぇ。
道元(中村勘太郎)は死を覚悟して 時頼(藤原竜也)にあった。
あるがまま を説く。
道元は 池にうつる 月を 斬ることを 時頼に言う。
時頼は 月をきるが 月は斬れなかった。
月とは 心の中に映る者だ という。
右手に 権力を持てば 左手に その苦悩を持つ と説く。
この 道元と時頼の 話は 実におもしろく
深い意味を持っていた・・・。
道元らしさが 満喫できる。
徐々に話し方を変えていく 道元役の 中村勘太郎
いい仕事をしていた。
内田有紀が 汚れ役を演じ そして 変身して行く。
観音様 になることができそうだ。 -
売却 箱1
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未だ弁道(仏道)を了得せず、未だ文字を知得せざること在り・・・(・_・?)
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日本曹洞宗開祖の道元の生涯を描いた作品
鎌倉幕府はどちらかというと臨済宗と仲が良いというイメージがあったのですが、曹洞宗とも交流があったのですね
中村勘太郎さんの所作が綺麗でした