フローズン・リバー [DVD]

監督 : コートニー・ハント 
出演 : メリッサ・レオ  ミスティ・アップハム  チャーリー・マクダーモット  マイケル・オキーフ  マーク・ブーン・ジュニア 
  • 角川映画 (2010年12月9日発売)
3.54
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111287427

感想・レビュー・書評

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  • 貧困にあえぎながらも、必死で家族を守ろうとする強い女の話。画面も暗いし、話も暗いので、見る方の気分も暗い。

    『フローズン・リバー』(Frozen River)は、2008年のアメリカ映画。
    サンダンス映画祭審査員大賞(グランプリ)ドラマ部門受賞。第81回アカデミー賞主演女優賞、脚本賞ノミネート。

    ストーリー:
    アメリカのニューヨーク州の最北端の町でトレーラー暮らしをするレイは、ギャンブルにはまった夫に新居の購入費用を持ち逃げされてしまう。持ち逃げした夫を探していたレイは、ビンゴ会場(カジノの一種)の駐車場で夫の車を発見する。車を運転していたのは地元のモホーク族の女性・ライラだった。ライラは、自分はキーのささったままのこの車を発見し、拾っただけだと主張した。レイがお金に困っていることを見抜いたライラは、車を高値で買い取ってくれる人物を紹介することを提案した。そこでレイは、ライラに言われたとおりに凍ったセントローレンス川を横断した。すると、そこには中国人の不法移民が待っていた。ここでライラは、レイに車の買い取りの話は嘘だったことを告げ、不法移民の密入国を手助けする話を持ち掛ける。他に頼るあてのないレイは、この仕事を受けることを決め、車で凍った川(フローズン・リバー)を往来するようになる。しかし、それは警察の目を逃れるギリギリの毎日だった。そんな彼女は、ある日パキスタンから来た夫婦をアメリカに不法入国させることになるが、レイはその夫婦をテロリストだと疑ってしまう。その結果、夫婦の持ち物であるトランクを川の中程で捨ててしまうのだが、その中には夫婦の赤ん坊が居たのだった。(ウィキペディア)

  • 悪くはなかったが、ライラがダンプ松本似だったためか、彼女の表現力か、あるいは彼の地の情景描写がちゃんと理解できなかったからか…、とにかく一線を越えられなかった。

    現実には主人公よりライラや密航者たちの方が哀しいはずである(パキスタン人の赤ちゃんの描き方もイマイチしっくりこない)。

  • 2008年公開
    監督 : コートニー・ハント
    ==
    夫に蒸発された母が、話のもつれから不法移民の密入国を手伝うことから起こる諸々のお話。

    映画を包むトーンがね、冷たいんですよ。冬で氷で、とかそういうことだけじゃない、なんだか人が人に不寛容でお互い信じてない中で、利害と騙し合いのギリギリのところで日常が成り立っているっていう感じの。だから、しんどいんだけど、その不寛容の中で、どうやって人を信じられるかみたいな、そんな話かなあ。前提がかなり後ろ向きなので、中々苦しいんですけど。

    最後は一応、喪失感のある前向きな終わり方って感じですかね。自分があーいう境遇で、あーいう人々とコミュニケーションとりながら生きなければならない状態になったらどうするかなあと考えさせられる。

  • 現代のアメリカでいまだにインディアンの居留地があるなんて知らなかったなぁ(しかも「インディアン」なんて名称が使われているなんて)。

    居留地がカナダとアメリカの国境をまたがっていること、彼らに自治権が認められていること、カジノが居留地の大きな収入源になっていること、どの事実も興味深いですが、そのどれもがストーリーに関わってくるわけで、これは脚本が素晴らしいとしかいいようがない。

    貧困にあえぐ母親が犯罪に手を染めるというクライム・サスペンスとしては特に新しいところはないですが、少しだけ温かな気分になるラストは、この映画が弱者に寄り添っていることを示す証拠ですね。

  • 貧困を突き詰め苦悩を尖らし、仕方なく不法移民に加担していく中、とあるひとつに、不法移民者の荷物で不審だからといって捨ててしまい、後になってその荷物は赤子であったと気づくシーンが印象的でした。
    限界でいくら仕方ないとはいえ、母として失えない尊厳が、育ちや身なりや母国語も違えど存在している。

    本当は犯罪に手を染めたくもない、どこの母(または子)にも運命的に備わる愛情が、氷河をじきに融かしてゆく。
    とはいえ、振り込め詐欺を簡単に許してしまう最後の最後のシーンはどうなのだろうとは思う。

  • ウインターズ・ボーンと同じでアメリカの社会背景を知らないと上手く見れない。でも良い映画だと思う。

  • 08年のサンダンス映画祭グランプリに輝くなど多くの映画賞で絶賛された社会派ヒューマン・ドラマ。シングルマザー、貧困、インディアン保留地、複数の社会問題が複雑に絡み合う。
    「それ、自分勝手というもんじゃね?」というような、絶対的一元的倫理にはなり得ないけど、こういうこともありっちゃありなのかなぁと考えさせられる作品。
    「お金で幸せは買えない。しかしお金で防げる不幸はある」ってよく言われるけど、使うタイミングや状況によっては納得いかない感があるじゃない。お前がいうなよ、みたいな。
    ラストは塞翁が馬的だなぁ。寒々しいジャケ写がいいね。77点。

  • 個人的にかなり身につまされる物語だった。
    お金がないってこうなる人はこうなるよなぁというなんというか今後の日本もこうなるんじゃないのかと思うような話だった。
    主人公のレイはお金がなくなるべくしてなくなってる人だと思ったし、自分には不釣り合いな家を持つことが幸せの象徴のようでお金にしがみつくことで家さえ手に入ればどうにかなると思っている短絡さがある。銃で脅せばなんとかなると信じ込んでいて、夫が出ていった理由がそれに因るものと認めることもできず、こうするしかなかった、どうしようもなかったと言ってしまう。
    もうねぇ、頭抱えたくなるようなダメな人の典型なんだけど、レイと出会い、一緒に犯罪を重ねてゆくライラは対照的で家とかそういうことではなくて、ただひたすらに自分の子供を義母から取り戻すことだけを考えてる。レイはライラの他に何も持たない愛に触れることによって友人を得たともいえるし、ライラもまたレイと一緒に経験したことによって変わったとも言えるんだろうと思う。
    最後は少しだけ明るい光がさしたような感じの終わり方だけれど、なんか日本版でいうとトウキョウソナタみたいな感じなんだろうか。
    実に色々考えさせられた、印象に残る映画でした。

  • ( ^o^) 友人の勧めで。
    米国北部のカナダ国境付近での、白人女性と先住民女性の交流、更に親子関係を描く。フィクションだと思うが、あってもおかしくないヒューマンストーリー。先住民居留エリアでの密入国なども興味深い。ラストの白人女性の決断には感動。たしかにいい作品だ。
    主演は「21g」や「ボーダー」に出演していたMelissa Leo、苦境に生きる母親を見事に演じている。

  • アメリカのインディーズ映画。
    旦那に逃げられお金に困ってた母親が、子供のため、生活のため、冬の間、凍る川の上を車走らせてアメリカ-カナダ国境を越える不法移民を行う。
    実話だそう。

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