- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4547462074577
感想・レビュー・書評
-
~●~* ~ 同情出来ないお話 ~●~*
一言で言うと自業自得。
この作品をトルコ人が観たらどう思うだろう・・・
そして、どんなレビューを書き込むかなぁ・・・
アメリカ視点で描かれているので公正ではないなぁ~
犯罪は自国だろうが他国だろうが罪は罪。
冒頭のシーンが肝心で、麻薬を腹に巻きつけ密輸して
金儲けしようと企むような男ビリーに同情はできない。
冤罪なら話は別だけどね。
全体的に評価が高い作品だが、
あたしはダメだな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とても疲れるけれど充実した視聴感。強烈な場面が立て続けで、特に中頃の怒り狂う表現はここまで凄いの見たことがない。
-
どこかで脱獄モノとして紹介されていて、観てみた1本。これは「アルカトラズからの脱出」に軍配が上がるけど、政治的な背景とかお国柄を認識するにはいい1本だったと思いました。身の安全の保証がされない状態で、自分が外国人として暮らしていくことはこれまでやってみようとも思わないできたし、今もそんなに興味はないけどそういう立場のチャレンジをしてる人はこういった危険もある。そして、そんな世界の特殊性に自分の精神も侵されていく感じ。これは特殊なものだと思いつつ、立ち直れなそうだな。。と感じた1本でした。
-
チャンスはどこに飛んでくるか分からないと思った。しかし、長い。耐え忍ばなくてはならない。ヤケを起こしてもいけない。
この作品がビリーヘイズの実体験が元だそうな、脚色により、ないような事を監督が盛り込んでるらしいが、それでもリアルだとそうなのかとリアリティがあった。
カンヌ国際映画祭の後に、実際にトルコからアメリカへと犯罪人の引き渡しの条約が結ばれたそうな。ウィキペディアに書いてあった。 -
1978年の映画。無名だったオリバー・ストーンがこの作品の脚本でオスカーを取って有名になった作品だそうで、当時もそこそこ人気が有ったそうだ。僕はむしろ、沢木耕太郎の「深夜特急」が、この映画からタイトルを取っているという点に興味を持って観た。全体的に非常に重苦しい映画なのだが、悪い意味でアメリカ的。主人公も含めたこの映画のヒーローサイドの人間は、6〜70年代のトルコという国で犯罪を犯したから刑務所に入ることになったのであって、そこがまずネグレクトされてる。主人公はハシシの密輸だし、モスクから燭台を盗んだなんてのも有った。それがトルコで想像を超える重罪にされたことに、主人公も観る側も怒りと共感を覚えて英雄化させるのだが、この自分基準ですべてを判断するあたりがアメリカ的なのだ。それに、出てくるトルコ人やムスリムに対するリスペクトがないばかりか、恐らく同じ人間という視点ですら見ておらず、彼らにしてみれば怒り心頭だろう、そしてそれが全く判ってないところもアメリカ的なのだ。この手の異文化に対する敬意に欠けた、アホなアメリカンマインドセットはハリウッドの得意とするところではあるが。そう言えばオリバー・ストーン映画って大概そうだね。(だから僕はプラトーンよりグッドモーニング・ベトナムを評価する)
映画としては良く撮れてるし、70年代のものとは思えない。重要な脇役のジミーを演じているのが、デニス・クエイドの実兄なのね。主人公のブラッド・デイヴィスも良い演技をしてる(ちなみにブラッド・ピットと他人とは思えない激似なのだが、そもそもデイヴィスは故人だし、世代は随分違う)、何より冒頭のイスタンブール空港のシーンで見せる眼が、アレックス・ガーランドの「ザ・ビーチ」を映画化したときに(あれも映画はかなりイケてなかったが)レオナルド・ディカプリオがカオサンのシーンで見せた眼と同じだなー、と関係ないことを思ったりもして。デイヴィスは本人もジャンキーだったとか。でも、前述の理由で、もう一度観たいか、と聞かれたらノーですな。
余談ですが沢木耕太郎は語感だけでタイトルに選んだようで、映画そのものの中身とは全く関係なし、だそうです。 -
マックスはどうなった?
-
旅する力
-
この、ジャケットの重々しい感じと「名作」みたいな評判を聞いてたので期待してたんですが、けっこうなバカ映画というか・・・ハリウッド映画的な方向性ではおもしろい作品でした。
アラン・パーカー作品は『ミシシッピー・バーニング』の時も「話盛ってるだろ!」ってとこが普通に気付くレベルであったんですが、今回は脚本がオリバー・ストーンってことで・・・よりわかりやすい。ホモォっていうかガチな方にもノンケの方にもサービスシーンがバッチリありますね。バイオレンス映画好きなので、個人的には「ヒャッハー!!」と爽快になるシーンが2箇所・・・鬱憤を溜めて溜めて爆発させる。原作者からしたらそりゃやりすぎだって言いたくもなるよ。
ドラマ的にはあんまり重く感じなくて・・・『パピヨン』も微妙で、やっぱり『ジョニーは戦場へ行った』ぐらいやってくれないと、と・・・。というのはやはり出だしが「自業自得だろ」というところから始まっているせいかも。脱獄ものとしてのカタルシスも特にないわけですが、逆に最後はあっさりなところは面白かったです。
こういう映画はやっぱり公開当時に、そして若いうちに観たらダマされてもっと楽しめたのかもしれませんね。今は情報がとても多いし、もっと描写がエグい作品もいっぱいあるので。
1970年の出来事ですけど、当時はやはりヒッピームーヴメント→大麻(マリファナ・ハッシシ)・LSDなわけで・・・アメリカ人旅行者、若者の認識の甘さで蟻地獄にどんどんハマっていっちゃう。「郷に入っては郷に従え」という・・・旅行者に対する警鐘。
その一方で、偏見に満ちた映画が国際的・社会的影響力を持った面白さもありますね。で、トルコで上映禁止はともかくオランダでもというのは一体・・・オランダでは大麻は違法じゃないので「逆に」ってことなんでしょうか。この映画のちょっと前に法改正されてますし。
オリバー・ストーン本人は大麻所持での逮捕歴が多いので、お前こそもうちょっと自重しろよ、と(笑)。この人の中ではマリファナとかどうってことないんでしょうね。
音楽はジョルジオ・モロダーということで、ゲートリバーブの・・・映画とセットだと非常にダサいというか、ダサかっこいいというか・・・。曲のみで聴くと非常に良いので聴きながら書いてますけど(笑)。心音も今だとベタすぎて・・・。
映像の面だと、カットが細かくてわりと近年・・・'80年代以降の映画に近い印象を受けました。
キャストだと、やはりジョン・ハート。最近も『オンリーラヴァーズレフトアライヴ』『スノーピアサー』と立て続けに観ましたが、ジョン・ハートは良いですね。『1984』もやっぱり観るか・・・。
あと、ペキンパーファンにはおなじみ、ボー・ホプキンスが序盤ちょい役で出てますが、今回は普通にカッコいい役なんで全然気付かなかった。
町山解説で知ったんですが、『審判』が元ネタだそうで・・・やっぱりディストピアもの・実存主義に。カフカは偉大だなあ。