Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2011年 09月号 [雑誌]

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感想・レビュー・書評

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  • 小ページの中にエッセンスが詰まっていて、刺激として強い。

    メモ
    ┌賢慮(実践知)のリーダー
    │ ├賢慮のリーダーは善を判断できる-判断力を養う方法
    │ │ ├逆境や失敗の経験
    │ │ ├日常の経験から得られた原則を書き留め共有
    │ │ └卓越性のあくなき探求
    │ ├賢慮のリーダーは本質を判断できる
    │ │ ├背後を察知、結果・展望のビジョンを示し、行動を決定する
    │ │ ├問題や状況の根本的な原因を知るためになぜを5回繰り返す
    │ │ ├木と森を同時に見るようにする
    │ │ └仮説を立てて検証する
    │ ├賢慮のリーダーは場をつくる
    │ │ └UnTitled
    │ ├メタファーやストーリーを使って経験の本質を伝える
    │ │ └伝え方が上手な人は相手の心を動かす
    │ ├政治力を行使して、そう反する人たちを束ね行動を促す
    │ │ ├人間性のあらゆる矛盾を理解し、状況に応じてそれらを統合しようとする
    │ │ └降格経験リーダーは、他者の考えや気持ちを理解しやすくなる
    │ └徒弟制やメンタリングを通じて、他者(現場社員)の実践知の養成を目指す
    │ └自分には目は2つ、頭1つしかない。もし何千人もの従業員が自分で判断できれば。
    ├リーダーの成長が止まるとき
    │ ├自分自身を管理する-自己研鑽を止めない
    │ │ ├旅は厳しいが、誰かに教えてもらえるようなことではない
    │ │ └UnTitled
    │ ├人的ネットワークを管理する-分業と相互依存、限られた経営資源
    │ │ ├気配りしつつも、個人的すぎない関係を気づいているか
    │ │ ├メンバーの個人的な成功を気遣う姿勢を示しているか
    │ │ ├自分のネットワークに含めるべき相手を体系的に把握しているか
    │ │ └積極的にネットワークを拡大維持しているか
    │ └チームを管理する
    │ ├チームの将来的なビジョンを策定し練り直しているか
    │ ├役割、規則、文化、業績に対するフィードバックを明確にしているか
    │ └部下を個人として、メンバーとして理解、管理しているか
    └ズーム型思考のススメ
    ├ズームアウト(近すぎないか)
    │ ├広義の目的、重要な問題は何か
    │ ├文脈を把握しているか、一番重要なのは何か
    │ ├その仕事、任務の理由は何か、方針・判断のどのフレームワークを採用すべきか
    │ ├提案は目標、目指す方向に即したものか。他の可能性は
    │ └1回限りのものは、どのようなカテゴリーや分類に分けると有効か
    └ズームイン(遠すぎないか)
    ├逸脱は取るに足らないか。モデルの正当性を逸脱することはないか
    ├具体的な問題-自分の理論にしたがって、どう対処すべきか
    ├詳しい分析、大規模調査は必要か。調査の遅延によるコストは
    ├王道的だが、脇道・近道はないか
    ├人件費を考えずに任務を遂行-それによる影響は
    └ものごとの一般的なカテゴリー。重要なのはどのディテールか

  • 筆者は、1995年に『知識創造企業』を上梓し、2008年には『ウォールストリートジャーナル』に最も影響力のある経営思考家として選出された、知識経営の生みの親・野中郁次郎氏。あの東日本大震災を経て、今真に求められるリーダーのあるべき姿について、本田宗一郎や柳井正の事例を交えて論じている。

    野中氏は冒頭で、CEOたちの無力さ指摘し、現代のビジネス・リーダーは、成長や利益の創出などの経済価値のみならず、社会価値を創出しなければ、その企業は長く生き残ることはできないと説く。

    その鍵となるのが、形式知と暗黙知という二つの次元の知識だけでなく、第三の事前の知識である「実践知」を身につけることにあるという。
    実践知の起源は、アリストテレスが分類した三つの知識の一つ、フロネシスにあり、「賢慮」とも訳される。実践知は経験から得られる暗黙知で、価値観や道徳を手がかりに冷静な判断を促し、状況を踏まえた行動ができるようになる。組織全体でこのような知識を育成することができれば、リーダーは知識創造のみならず、見識ある判断が可能になる。

    筆者は、日本企業を中心に調査を実施し、こうした賢慮のリーダーが持つ能力を、以下の6つにあると説明する。

    〈賢慮のリーダーの6つの能力〉
    ① 何が会社と社会にとっての善かを考えたうえで、意思決定する
    ② 状況や問題の本質を素早くつかみ、人、物、出来事の性質や意味を直感的に理解できる
    ③ 経営幹部や社員が相互交流を通じて新たな意味を構築できるよう、フォーマルおよびインフォーマルな場(共有された文脈)をたえず創出する
    ④ メタファー(隠喩)やストーリーを使って、みずからが実際に経験したことの本質を伝え、個人やグループにとっての暗黙知に転換する
    ⑤ 政治力を行使して、相反する目標を持った人たちを束ね、行動を促す
    ⑥ 徒弟制やメンタリングを通じて他者(特に現場の社員)の実践知の養成を促す

    最後に筆者は、求められるリーダー像について、こう結んでいる。

    「CEOは理想主義的な実用主義者にならなければならない」
    「現実を直視し、状況の本質をつかみ、それがもっと大きな文脈とどう関わるのかを思い巡らして、共通善を実現するために何をしなければならないかをその時その場ですぐに判断するのである」

  • 本号はリーダーシップ特集。
    カバーがなんと野中教授。

    野中教授と竹内教授のリーダーシップの論文。賢虜のリーダーシップ、実践知から得られる、価値観や道徳を手がかりに、冷静な判断を促し、状況に応じた行動。本田宗一郎氏や柳井正氏のケースを踏まえて論じられている。

    また、他の論文もリーダーシップをユニークなアプローチから論じられており、興味深い。
    また、ボリス・グロイスバーグ教授のCスイートの新たな役割として、CEOほか役職の今後の追加要件として再整理されているのが非常に面白い。

  • 個人目標を設定し、他人からフィードバックをもらう。
    やるべきことを上手く出来ないのは、優等生にとっては最もつらい。
    同性愛者をニューノーマルというのか。

  • 最初の2つ,3つぐらいまでは面白が後はいまひとつ.
    野中先生の記事はとてもおもしろかった.

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著者プロフィール

1913年(大正2年)、「経済雑誌ダイヤモンド」の創刊とともに誕生し、2013年(平成25年)には創業100周年を迎えた。「ダイヤモンドのように小さくともキラリと光る」が創業の精神。現在、「週刊ダイヤモンド」「ダイヤモンド・オンライン」などの各種メディアでタイムリーなビジネス情報をダイバーシティ社会に提供するとともに、ビジネス書から生活実用書、経済小説まで、幅広い出版物とメディアを世に送り出している。本書は、同社経営情報編集局・出版編集部で制作。

「2022年 『相続&事業承継で頼りになるプロフェッショナル 2022年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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