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- / ISBN・EAN: 4523215058810
感想・レビュー・書評
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1996年のアルジェリアで起こったシトー派修道院修道士8人の殺害事件。イスラム過激派によるテロが頻発する中、フランス本国への帰還命令に従い修道院を離れるべきか。留まるべきか。修道士達の静かな議論と決心に打たれました。
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実際にあった修道士誘拐事件に秘められた真実を描く、感動のヒューマンドラマ
見どころ
理不尽な死の恐怖に直面した修道士の信念と尊厳が、宗派や国籍に関係なく観る者の心を激しく揺さぶる。俳優としても活躍するグザヴィエ・ボーヴォワが監督を務める。
ストーリー
1990年代のアルジェリア。フランス人修道士は現地のイスラム教徒と宗派を越えて交流していたが、アルジェリア軍とイスラム原理主義者による内戦が激化する。修道士たちは住民を見捨ててこの地を去るか、死を覚悟してとどまるかという究極の決断を迫られる。
ここがポイント!
2010年カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞。 -
“「選択の余地はない」
「ある 私は選択する」”
自分の選択を引き受けるのは最終的には自分以外になく、信仰する神への祈りすらその重荷を肩代わりはしてくれない。テロリストの脅威をまえに政府から帰国を勧告され、周囲に死の気配が充満するなか、アルジェリア内に留まることを選択したフランス人修道士らの心中にあるものはなんだったのか。
自身の行動の是非にたえず揺れながら、暗い湖面に投げた石の音に耳を澄ますように「私たちを見捨てないでください」と神に呼びかけるひとびとのそれが、狂信ではなく意志によるものであることに胸をうたれました。 -
このような映画が流行するフランス社会がすごい。
こんなのを見ると、日本はまだ成熟した社会ではないんだと感じる。 -
アルジェリアで起こった事件を基に製作された映画。宗教とは民族紛争とは何か!を考えさせられる。それにしても、いつまでたってもアルジェリアの民族問題は無くならない。
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宗教勉強してから見直す。
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アルジェリアで現地の人々と共に暮らしていたフランスの修道士達。しかし、近くでテロが起き、身の危険が迫る。彼らは殉教を覚悟し留まるか、国外へ逃げるかの選択を迫られる。。。
1996年にアルジェリアで実際に起きたフランス修道士誘拐殺人を映画化。
「神々と男たち」というタイトルは邦題をつけた人の間違いではない。本来、一神教のキリスト教には”神々”という表現はないはずだが、映画の原題には男も神も複数になっている。この修道士達は長くアルジェリアのイスラム文化にいる中でイスラム教の信仰にも理解を示し、自分達の信仰と融合させ地域に溶け込もうとしている。映画序盤ではその試みが報われるシーンもあるのだが。。。
この映画のいいところは、修道院に入って全てを神に捧げているはずの人達が、いざ実際に命を神に捧げるかという様な状況になった時に、本当にそれでいいのか時間をかけて議論して悩みぬく姿を描いているところにあると思う。苦悩する日々の生活の合間に流れる賛美歌が不気味なほどに美しい。
つい15年前に本当に殉教した人がいるという事実。そしてその場所が現在(2013年)の日本人にとって忘れることのできない事件のあった国、アルジェリアであるという事実。
この映画はキリスト教徒でない人にも心に残る力を持っている。 -
崇高