中央公論 2012年 02月号 [雑誌]

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  • 特集の大学改革の混迷を中心に読んだ。吉見、青木、武田、上山(『アカデミック・キャピタリズムを超えて』の著者)、山口の各氏は、文中で教養教育の見直しについてふれている。共通しているのは、専門と教養の融合して人格を陶冶する教育が足りないことと、読み取れた。さらに、吉見・武田の両氏は、図らずも、1949年の東大南原総長の教養学部での入学式式辞を引用している。教養教育の振興は、周知のとおり、大学関係諸答申等で、問い続けられてきたテーマである。本書でも、武田氏が教養教育の再定義を主張している。
    とりあえず、今の段階での私のまとめは、「教養は先人の智慧にふれることと」としておく。

    刈谷先生の最後の部分結論「大学になし得ること、やるべきことは山積している。日本も世界も、知的にしか解決できない課題に直面しているからだ。問われているのは、日本という社会そのものである。」と、123頁の養老猛司氏の「万事は外部エネルギーを増やせば済んでしまう。バカな時代状況を作っておいて、教育だけを論じても意味がないなあ。」という言葉が、違う文脈にもかかわらず、妙にフィットしていると思えるのは私だけだろうか。

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