だめだこりゃ(新潮文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 志村けんさんの追悼番組をみていて気になったので図書館で借りて読みました。とても読みやすく、二時間で読んでしまいました。読んでよかった。

  • ふむ

  •  20年前に出版された本。出版当時は全く見向きもしなかったが、ドリフが折からマイブームになっており、読んでみた。あとがきでも書いている通り、荒井注が亡くなって書き残しておきたくなったのが執筆の動機。3年後の2004年に亡くなっているので、正しい判断と言うべきだろう。
     ドリフで唯一年上のメンバーだった荒井注が好きだったことはうかがえる。脱退理由は忙しくなりすぎたことが荒井の人生哲学と合わなかったようだが、よく分からない。
     全員集合が、ひょうきん族に抜かれたころ、ビートたけしとフジテレビですれ違った際、たけしが「手抜いて適当にやってますんで」と照れ臭そうにあいさつしたというくだりがあったが、昨年志村けんが亡くなったときのたけしのテレビでのコメントが、ドリフの笑いを丁寧に作り込んだ和菓子、ひょうきん族を合成甘味料たっぷりの歌詞に例えていたのを思い出した。まさに妥協を許さず、何時間も台本を練る作り込みこそがドリフの笑いだったのだろう。
     全員集合が終わった後、志村と加藤で後番組が始まったことには複雑な思いがあったことがうかがえる。ドリフが「仲が悪い」という噂には、明確に否定せず、「いまでも解散したわけではない」と強調しているのが逆に印象的だ。
     芸名はクレイジーキャッツがつけたのは初めて知った。ハナ肇が「この商売は水物って言ってな、水に関係する方がいい」と言って、荒井注とか加藤茶の名前を適当につけていく下りは面白かった。

  • いかりやさん、志村さんありがとうございました。

  • 志村けんの追悼特番を見ていたら、何度か引用されていたので手に取る。芸事の好きな父の影響、戦時中の苦しい生活、工員、根無し草のバンドマンから、ながれながれてドリフターズの三代目リーダーに。(…知らなかった。初代だと思ってた。)そしてコミックバンドでいこうと厳しくコントの指導をしていたら中心メンバーにごっそり独立され。残った加藤に、なんとか高木、仲本、荒井とかきあつめてふんばり、人気も出てきて。初期ドリフがあるとしたら、加藤がひっぱってうくれたと思いおこし。人気絶頂で、人生には仕事よりもっと大切なことがある、と脱退した荒井注の人生哲学を理解できなかったしつつも。抜擢するなら志村しかいなかった、と。志村は他の付き人とは違い、どん欲に笑いを盗もうとしていた。また作ろうともしていた、と。最初は人気の面で苦戦する志村だったが、東村山音頭で人気が爆発(…これも個人的には志村オリジナルと思いきや、ベースは、東村山市が三橋 美智也に歌ってもらったものだったのだとか)。カーラースーなぜなくの、カラスの勝手でしょ、も久世光彦が話してたのを許可を得て、志村に歌わせたものなのだとか。そして印象に残ってるのは、ひょうきん族が人気が出てきた頃、たけちゃんまんの格好のビートたけしとすれちがったさい、照れくさそうにうつむきかげんのまま、早口で、「手エ抜いて適当にやってますから」と言ったというシーン。また、不仲って本当ですか、こんな噂ききました、あのコントはこうしてできましたとトーク番組でいってました、という話に誰かまたフカシいれたなと思うがそれもひっくるめてドリフターズなんだと思うようにしている、と。あれほどの人気だった全員集合も終わりの時をむかえ。そのときも後番組のことはまったく聞かされてなかったけど、なんとなくカトケンになるということはうすうすわかってはいて、彼らが全員集合をつぶそうとしたわけではないし、彼らが悪いとも思わない、とつづられていた。総じていかりや長介から見たドリフターズ、という一面もあるだろうが、それはそれとして、あのスター軍団の一面として興味深く読んだ。

  • 人生で初めての電子書籍としてこの1冊を選びました。
    大好きだったコメディアン、いかりや長介さんの自伝です。
    長さんの書く文章にするするすると引き込まれ、気がついたらあっという間に読み終えていました。
    ドリフ結成から泣く子も笑う全員集合、大爆笑の裏のお話、メンバーの入れ替えや脱退、最愛のお父様のこと、俳優としての自身のことまで、実にわかりやすく、そしておもしろく書かれていました。
    長さんファンならばぜひ読んでおきたい作品です。

  • 「だめだこりゃ」3

    著者 いかりや長介
    出版 新潮社

    p12より引用
    “コミック・バンドを志向していた私は、トリスのおじさんみた
    いな面白い顔のピアニストがいるときいて、すぐに会いに行った。


     日本を代表するコミックバンドでコメディ集団のリーダーであ
    る著者による、自伝的エッセイ。
     昭和一桁に生まれた子供時代についてから日本アカデミー賞を
    獲得された頃まで、メンバー達との写真とともに書かれています。

     上記の引用は、荒井注さんについて書かれた項での一文。
    掲載されている写真を見てみると、成る程確かに似ているように
    思います。
     戦前・戦中・戦後の芸能の様子が書かれており、資料としても
    貴重なのではないでしょうか。ビートルズ来日公演での、前座を
    務めた時の事ももちろん書かれています。

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