雪の女王 七つのお話でできているおとぎ物語 [Kindle]

  • 2012年9月13日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 子供の頃に読んだアンデルセン童話とは
    違う印象の詩人としてのアンデルセンが紡ぎだす
    美しく幻想的な御伽の世界。

    目と心臓に悪魔の鏡の欠片が入ってしまい、
    人格も変わり果て、雪の女王の元へ行ってしまった
    大切な男の子カイを探す、純真な愛を持った
    女の子ゲルダの旅。

    バラの花の匂いと、緑に包まれた夏の日。
    自分勝手な花々のおしゃべり。
    トナカイの背に乗って、この上もなく美しい
    オーロラを眺めながらの夜の旅。

    ハラハラドキドキの旅の最後に辿り着く
    えんどう豆とバラの枝が絡みついた窓。
    幸せで美しい世界に体中が満たされる
    最高に素敵な旅でした。

  • 久し振りに韓国ドラマの「雪の女王」を観たのと,「アナと雪の女王」をWOWOWで観たのとで,ちょっと気になって読んでみた。「絵のない絵本」を読んだ時と同じような印象で,中のそれぞれのエピソードにどういう意図が込められているのかよく分からず。「雪の女王」という人物自体はあまり登場しないし,カイを何故連れて行ったのかもはっきりとは書かれていない。ゲルダが連れ戻しに行った時も,特に引き留める訳でもないし。ドラマの中で言及されていたストーリーとはちょっと違うみたい。表面的には,いかにも童話らしいストーリーなのだが,その割りには手が込んでいて,本筋に直結してないような部分が多い。アンデルセンはどうも苦手だ。

  • 「人と関わってこそナンボ」なのかもね。

    ある町にカイとゲルダという少年少女がいた。彼らは幼なじみの仲良しだったが、あるとき全ての物事をま逆にゆがんでみせるという悪魔の作った鏡のかけらがカイの心と眼に刺さって以来、カイは性格が変わったようになり、その冷たい心を雪の女王に魅入られ彼女に連れ去られてしまう。仲良しでやさしかったカイを取り戻すため、ゲルダのカイ捜しの旅が始った。

    子供の頃読んだ限りからの印象は
    「氷のように心が冷えた少年を雪の女王が拉致監禁する物語」くらいのもので
    そのオチさえすっかり忘れていたのだが…

    改めて読みなおしてみるとこれはむしろ
    「幼なじみのカイを取り返すため旅に出たゲルダの物語」であって
    7つの物語の大半はその彼女の世にも稀なる体験の連続からなっている。

    タイトルロールであるところの「雪の女王」はといえば
    「うつくしくりっぱでかしこそうな人」ではあるが
    「たのしみなどはいっさいない雪と氷の空間にたった独りで住んでいる人」
    くらいのことしか最後までわからない。

    その行動も、カイを拉致して城に閉じ込めて
    心も冷え切ったカイに謎かけをして「それが解ければ自由にしよう」と言い残して
    自分はさっさと外出してしまう。
    以上。おわり。

    昨年ブームとなった「アナと雪の女王」はこのアンデルセンの「雪の女王」から
    想を得た雪の女王の外伝?スピンオフ?の物語だという。

    カイ誘拐の動機をあえてその「アナ雪」にヒモ付けるなら、
    人を傷つける雪の魔力を自覚した雪の女王・エルサが
    「レリゴー!」と高らかに自己肯定し
    世間と縁を断って独り氷の城に篭ったものの
    やはりその寂しさに耐え切れず少年カイを拉致監禁した、くらいの話になるのか。

    なるほど北の果ての氷の城にたった独りで暮らす雪の女王てどんな人よ?
    その、人となり、経歴とはいかに?

    アンデルセンのこのオリジナルを読むとディズニーの「アナ雪」は
    そういう問いに応え、
    しかもこのアンデルセンの「雪の女王」というキャラクターに対する
    不完全燃焼をも解消する作品であったように思われてくる。
    世の人々にこの物語がウケたのは案外ソコだったりして。

    「ありの~ままで~♪自分信じて~♪」の自己肯定は人口に膾炙したけど
    人の世にあれば他人を傷つけ自分が傷つくこともある。

    それでも人として生まれてきた以上は良くも悪くも
    人と関わってこそナンボなんではないか?

    アンデルセンもディズニーも最終的にたどり着いたところは
    同じだったように思うけどね。

  • アナ雪の原作というウワサがあって読んだのですが、まあ結構違いますね。美しい世界と、呪いと、解放といったありきたりな話のような気がしました。

  • ええ、例によって例の如く、アナと雪の女王に触発されて読みましたが何か?

    昔の翻訳をそのまま電子化した青空文庫のやつなので、読むのがしんどいのは織り込み済みだったが、でもやはり読みづらかった。現代向けに手を加えられていたら、もっと変わったのかもしれない。

    言葉遣いとかも非常に違和感があったし、あと誰が話しているのか、今はどういう場面なのか、その辺の登場人物の心情が一切追えないので、感情移入もしづらいし。

    でも雪の女王は読んだことがなかったので、ちゃんと原作に触れられた、という点では良かったと思っている。

    それ以外はあまり良くなかったので、オススメはしません。

  • 子供のころに読んだ童話よりもう少しシリアスなお話

  • 映画を見て原作を読んでみたいと思ったんだけど
    映画とぜんぜん違うのね。
    絵本で読めば感想も変わるのかもだけど
    あまりおもしろくなかった。

  • うん、普通だね
    アナ雪の原作とはいえ、全然違う話だってのは知ってたんだけどさ、それにしてもアナすら出てこないとは…

    にしても、どの童話にしても感じるんだけど、なんで雪にまつわる女王ってのはずる賢かったり、恐怖の対象なんだろうね。
    それに対して春の女王の扱いの良さといったら…
    夏の女王ってあんまり聞かないね。なんでだろう


    さておき、最後は無事に二人とも家に帰れてよかったねっつうお約束もしっかり、女王がどうなったかはさっぱり書かれない童話の適当っぷりももはやお約束

    何が言いたいかっつぅと、みんなせっぷんしすぎって事です

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