ダークルーム (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • サクサクと読める短編集
    イヤミス感のあるものから、すっきりとするものまで色々。
    どれもミステリ要素があり、楽しく読めた。

    スイートボーイズがなかなか。

  • 初読。kindle。8編の短編集。表題に含まれる「ダーク」という言葉が表す通りの少し怖い作品群。近藤さんの連作でない短編集は初めて読んだが、切れ味鋭く整っていて、また新たな一面を味わえた。

  • アンソロジーで何本かを読んでいた近藤史恵の作品。
    小気味の良い短編が印象的だったので、迷わず短編集を選択
    してみた。

    独特のテイストで描かれるヒューマンミステリーが8篇。
    ちょっとホロっと来る話、ある種超常現象な話、気味の悪い
    話、ほろ苦い恋の話など、内容は多岐に及ぶ。それぞれ全く
    別なエピソードなのに、文体に一本筋が通っているためか、
    連作短編のような雰囲気。おかげで、最後まで緊張を切らす
    こと無く読み切れた。

    印象に残ったのは、やっぱりタイトルロールの
    「ダークルーム」。写真家の卵たちのエピソードであり、
    意味は「暗室」。タイトルと内容がしっかりリンクした良作
    で、独特の清涼感すら感じる。

    そして何より感心したのは、全てのエピソードに於いて、
    (おそらく)意図的に最後の最後までの書き込みを避けてい
    ること。こないだ読んだ短編集で感じた「もうちょっと書き
    込んで欲しい」、という感想は全く感じず、「その後」を
    想像するのが凄く楽しい。「引き算」で作品世界を創れる
    作家さんって、普通に凄いと思う。

    こうなったら長編にもチャレンジするか・・・。
    Kindle版がいっぱい出ている作家さんなので、いくらでも選べ
    そうだし。

著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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