朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away Vシリーズ (講談社文庫) [Kindle]
- 講談社 (2005年7月15日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (369ページ)
感想・レビュー・書評
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前回も舞台になった、土井超音波研究所。
ここの研究所は、一体なんなの!と、言いたくなってしまいました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Vシリーズ9作目。なんかとんでもなくスケールの大きな話。7作目の「六人の超音波科学者」の続編と思った方がいい。スケールでかい話のわりにふんわり終わるけどなんかスッキリする。
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飛ばしていた前シリーズの9巻目は、8巻目とセットのような話だった。
久しぶりに若い保呂草さんに再開できて懐かしかった
「そうではなくて、そういった行為を排除するための方法論が間違っている、と思うわけ。これこれ、こういう理屈だから、戦争や人殺しをしてはいけない、という理由をつけようとする。そこに、矛盾が生じる。だから逆に、その矛盾をついて、過激な思想が生まれ、社会に対する威嚇になってしまう。学校では、子供に理屈を教えようとする。ところが、教師よりも頭の良い子供は当然沢山いるわけで、彼らは、たちまち教師の思想の浅薄さ、論じられる理由の軽薄さを見抜く。彼らは自分たちの理屈を求めて、より高等な、より説得力のある論理を築こうとする。その一部が、やがては反動の力を生むのです。いったい、どこが間違っていますか?明らかに最初の理屈なの。だって、もともと理屈なんかなかったんだから。」 -
正当防衛。昔から正当防衛に興味があった。冷たい語り口がたまらん。
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この時点で大体気づくのが,S.S.の正体である.これまでのVシリーズに散りばめられたヒントを並べてみると,それらしい回答を得られるようになっている.これがVシリーズに秘められた謎の1つだろう.実際,この物語の後半で彼は一時の主役を演じる.とてもスリリングだった.
それ以外にも,シンプルとはいえない大掛かりな装置や,前々回の伏線の回収,かつてのキャラクタの再登場など,単作ではなく連作を意識する構成が目立った.S&Mシリーズは,どちらかと言えば作品ごとに独立した要素が強かったが,Vシリーズには確かに「シリーズ」という言葉がふさわしく,一気に読める楽しさがあると思う.