詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE S&Mシリーズ (講談社文庫) [Kindle]

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  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • 一般的な常識とかけ離れた奇抜な犯行理由で面白かった。


    相手の思考を楽観的に期待している状況これを甘えているというんだ。気持ちなんて伝わらない。伝えたいものは言葉で言いなさい。

    これが今作で1番刺さった犀川助教授のセリフでした。

  • このシリーズもなかなか好きになってきた

  • 「相手の思考を楽観的に期待している状況……、これを、甘えている、というんだ。いいかい、気持ちなんて伝わらない。伝えたいものは、言葉で言いなさい。それが、どんなに難しくても、それ以外に方法はない」

  • Audibleで視聴

  • S&Mシリーズ4作目。
    個人的にはこれまで3作と比べてあまり心が揺さぶられない話だった。密室のトリックを自分があまり理解できなかったせいかもしれない。数学の話は分からないなりに理解しようとしていたからか、前3作品は犯人以上にその密室の謎に興味があった。今回は建築用語が中々脳内に浸透してくれなかった。
    犯人については後半の展開を迎える中でこの人しかいないなと思いつつ、動機と方法がどうしても理解できなかった。
    でも、犀川先生に言わせれば動機なんて、という話なのだろう。
    最後の気の利いたフレーズが、最も印象に残る。私にとってはそんな作品だった。

  • 今回は冒頭から殺人が発生する。今までにはないパターン。

    人の内側、何を思っているかはわからないもので、そういう展開になるのかと終盤は思った。
    主要人物が消えていくので誰が犯人だとわからなくなった。藤井先生か?などとも思ったりした。

    終盤まで犀川は不在で、萌絵が中心で話が進む、新しいパターンである。
    そのまま萌絵が解決してしまうのかと思ったが、そうにはならなかった。それもまた良し。
    今回の犀川は内なる犀川との葛藤的なものはなかった。そういう回もあるのだ。

    汚れてしまったものをすべて破棄して、真っ白からやり直したい、という気持ちは分からなくはなかった。

  • 好き!

  • 学生(らいすた)ミニコメント
    大学助教授・犀川と、その教え子・萌絵の関係性


    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1323571

  • 2023.01.12.audible

    真っ白なノートに戻すために人を殺す。
    怖いね。

  • ジャックが徘徊する。
    密室を作って去っていく。

    新たな密室殺人事件、
    犀川創平と西之園萌絵シリーズの第4弾。

    物語はこうだ。

    那古野市内の大学施設で
    女子大生が立て続けに殺害された。
    犯行現場はすべて密室。
    そのうえ、被害者の肌には
    意味不明の傷痕が残されていた。

    捜査線上に上がったのは
    N大学工学部助教授・犀川創平が
    担任する学生ロックスターだった。

    彼の作る曲の歌詞と
    事件が奇妙に類似していたのだ。
    犯人はなぜ傷痕を残し、
    密室に異様に拘るのか?

    連続殺人事件は
    切り裂きジャックを彷彿とさせる。

    相変わらず犀川は
    切れ味鋭く、
    萌絵からの情報だけで
    謎を解いていく。

    萌絵が危機に陥る
    クライマックス。

    驚きの犯人。

    事件の始まりとなる殺人。

    そのときにジャックが
    思ったこと。

    ロックスターの歌詞。

    錯綜する思い。

    死者への思い。

    そして、犀川は
    今回も萌絵との距離を
    微妙に死守する。


    気になった言葉。

    相手の思考を楽観的に期待している状況.、
    これを、甘えている、というんだ。

    ハートなんて、出尽くしてる。
    ミステリィのトリックと同じだね。
    実際にあるのは、メソッドの形骸だけだ。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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