- Amazon.co.jp ・電子書籍 (11ページ)
感想・レビュー・書評
-
芥川龍之介文学忌 1892.3.1〜1927.7.24
龍之介忌 河童忌
35歳で睡眠薬自殺。谷崎潤一郎の誕生日。二人は懇意だったと思うけど、偶然のようです。
斉藤茂吉から貰った睡眠薬だったらしい。
枕元に、旧・新約聖書が開かれていたとのこと。
芥川の小説は、まあまあ読んでいるのだけれど、後期の切支丹物と呼ばれる一連の作品群を読んでいません。キリスト教について知識がない事と文体が特殊で読み難いので、理解できそうにないなと思っていました。今回「煙草と悪魔」「さまよえる猶太人」「奉教人の死」等数点読みましたが、こちらの作品が文体こそ難解ですが、(安土桃山時代の京阪地方の話言葉らしい)殉教者の物語として「塩狩峠」よりストレートに響く作品と思いました。
2章で「長崎耶蘇会れげんだおうれあ」という種本を紹介しており、私も信じたのだけれど、そこも創作だったらしい。
物語の最後には、秘密が隠されています。
一人の身寄りが無いと思われる子供“ろおれんぞ”が教会に迎えられる。故郷ははらいそ(天国)父はでうす(天主)と答える。美しく、信仰深い。
ある少女がろおれんぞに想いを寄せる。彼女は、手紙を書き、想いを伝える。二人は噂になる。しばらくして娘は妊娠して、ろおれんぞの子供だと告げる。ろおれんぞは、身の潔白を訴えるが、信じてもらえず、教会を追放され、悲惨な生活となる。
子供は、無事産まれて、娘とその父が育てる。ある日、大火に町が襲われる。もはや子供は、助けられないというところへ、ろおれんぞがやってきて火の中にはいり子供を助ける。自分はそのまま力尽きる。それを見た娘は懺悔する。ろおれんぞの子供では、なかったという。人々は、悔恨し悲しみの中、その遺体を見て、より深い後悔と悲しみに包まれる。
ろおれんぞは、女性だったのだ。
-
芥川龍之介が所蔵していた長崎イエズス会発行の一書を発表したもの。
時は16世紀末、キリスト教が伝来して間もない頃の長崎。「ろおれんぞ」という名の美少年が主人公。あらぬ疑いをかけられ、乞食になってしまった少年。彼を非難した大衆と「ろおれんぞ」は町を襲った大火に出くわす。そこで取った「ろおれんぞ」の行動と明らかになった事実は…
芥川はこの話を事実の忠実なる記録ではなかろうかと考える。人間の業を達観した感がある「ろおれんぞ」に思うところがあって、筆をとったのだろうか。 -
長崎の<さんた・るちあ寺院>の少年〝ろおれんぞ〟の殉教物語です。いわれなき罪を着せられ追放されようとも、主イエス・キリストの教えは、身をもって隣人愛を貫き通すことの尊さであり、厚き信仰心の証しとなることを語り継いでいます。素直な気持ちで、身の引き締まる思いに心高鳴る作品です。
-
まさかの色々とどんでん返しなラストの展開。
しかし前から気になってた、なんでキリスト教でゼウスなの?ってのが実はデウスがラテン語の神さまだったとは。
と言うわけで、本作とは無関係だけど勉強になった。
でもって作品に戻るに、色んな意味で罪づくりな傘張りの娘がちょっと酷いというか、まぁある種の引き立て役というか、ビッチだった。 -
読み辛かったが最期は目を惹いた。
-
言葉が難解。古文のように感じるが古文ではない。若き秀才、芥川龍之介のタレントに触れさせてもらった感じ。
-
お話の内容はわかりました。でも言葉が難しいですね。
切ない話です。
どうして『ろおれんぞ』が女の子だったことに誰も気づかなかったのか?それが謎です。
「母を訪ねて」はあの主人公の子のヴァイタリティが...
「母を訪ねて」はあの主人公の子のヴァイタリティが凄くて。
OPの曲も最高でした。
ビッケとズッコ?
ズッコのズはずーずーしーのズ♪
って知らない⁇
ズッコのズはずーずーしーのズ♪
って知らない⁇
母を訪ねて、うん。
赤毛のアンも、うんうん。
名作だったねえ。
母を訪ねて、うん。
赤毛のアンも、うんうん。
名作だったねえ。