610@活字中毒さんの感想
2015年5月13日
猫と河鹿蛙の交尾を描いた作品。猫はわかるが蛙の交尾はなんともマニアックなものだろうかと。しかし、卑猥さとか下劣さなどなく、さっぱりとした作品に仕上がっており、そこはさすが梶井基次郎であると思わせるような作品であった。
明治34年(1901年)大阪府生まれ。同人誌「青空」で活動するが、少年時代からの肺結核が悪化。初めての創作集『檸檬』刊行の翌年、31歳の若さで郷里大阪にて逝去した。「乙女の本棚」シリーズでは本作のほかに、『檸檬』(梶井基次郎+げみ)がある。 「2021年 『Kの昇天』 で使われていた紹介文から引用しています。」