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感想・レビュー・書評
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これは戯曲であり、親鸞上人をモチーフにした創作である。全然教えも違っていて「それどこのキリスト教?」と感じるところもあるくらい。
しかしながら、自分はこれを読んで電車で泣いてしまった。
この物語の中で、いろいろヒューマニズム的に心揺さぶられるところが多々あるのだが、それは正直どうでもよい。
自分がどうしようもなく泣いてしまったのは、善鸞の存在である。この戯曲における善鸞は、父(親鸞)を愛していていること、自分に正直であること、それがままならない身であることをないまぜにした存在なのだ。この存在の根源的な苦しさを目の前につきつけられ、それを自分にも即投影してしまい、表現できないものが自分の中に押し寄せてきた。
この本を読むなら、善鸞だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★4.5だが、拾い物の意味も込めて。
これは世界で通用する内容かと、日本土着を超えた普遍性がある。惜しむらくはあまりに綺麗すぎて、堕ちていく感覚が不足していること。善鸞の描き方など、もっと書き込める部分があるなぁと思い満点とはいかず。
でも青空文庫で何気なくチョイスしたものでしたが、これは良かったですわ。 -
再読。
改めて自分の罪の意識を心に留め、隣人への愛情を見直し、無宗教ながら、祈る気持ちを新たにした。
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