本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (204ページ)
感想・レビュー・書評
-
済南事件を描いたといわれる小説。国内では戦時中の検閲で発禁となり、戦後はGHQの検閲でお蔵入りとなり、講和条約発効後に日の目を見ることになったという。
当時の日本人居留区の風俗や、そこで働く工人たちの労働環境の劣悪さ、労働環境の悪さから体調不良者が転落していく様子が克明に描かれている。今となっては使われない差別用語も多く、差別や支配の構造を浮き彫りにしている。生き延びるためにはなんでもするという人々の崖っぷちの姿勢は、現代における私たちの生き様となんら変わりないのではないだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示