ストロベリーナイト 警部補 姫川玲子 (光文社文庫) [Kindle]

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  • 溜池付近から見つかった男性の惨殺死体。警視庁捜査一課の姫川班が調査を進めていくと「ストロベリーナイト」というワードに辿り着く…。

    クセのあるメンツ・生と死を感じるストーリー・展開の面白さとグロさ…どれをとっても最高の作品だった。シリーズ作なので今後も読み続けたい。

    ◆姫川のキャラ
    17歳で暴行を受け、当時埼玉県警巡査である「佐田倫子」に暖かく励まされ、これが刑事になるキッカケとなる。コツコツと捜査しネタを揃えて外堀を固めて…というタイプではなく、犯罪者と同じ思考回路を持ち、勘と感覚で動くタイプ。

    ◆感想
    刑事モノなので犯人を探す一本調子ストーリーかと思ったらいい意味で裏切られた。追跡捜査はもちろんだが、姫川の過去や家族内のこと、姫川班との人間関係、他刑事たちとのバチバチ…様々な物語がギュッと詰まっていて、全く読み飽きない。

    仲間が殉職したり、母親が倒れたり、実は黒幕が部下であったりと、内容はかなりバタバタ劇であるのに、それらがピタッと物語にハマっていて、一つのドラマを観ているかのよう。仲間たちの優しさやバカさ、他刑事たちに対する憤りが良いスパイスにもなっていて、あっという間に最後まで読んでしまった。

    エログロ表現が所々にあり、読み手を選ぶ部分はあるかもしれないが、私には大好物でした。

  • ハマるの覚悟で読み始め。本日買って一気読み。そのあと続き4冊まで購入済。仲間と個性の本。

  • 姫川の生き方が自分に重なる。同僚先輩警部補の「いいか。人間はな、真っ直ぐ前だけ向いて生きてきゃいいんだよ。」という姫川への言葉が、たくさんの雑音で見失っいかけていた自信と自分を取り戻させてくれる一助になる気がする。

  • 姫川玲子シリーズ第1作。
    二階堂ふみのドラマ版の第1回だけを観て買ったものを今頃読んだ。しかし第1回は当然「ストロベリーナイト」だったわけで、壮大なるネタバレ後に読んだことになる。なので感想が書きにくいのだが。
    最初から犯人を知って読んでいるので仕方ない面もあるが、推理小説として読むには微妙な展開ではあると思う。やや、というか、とても強引...。警察小説としては、駆け引きは存分にあるが、本作では「姫川班」の存在が強いとは言えない。敢えていえば「刑事・姫川玲子の顔見せ小説」といったところだろうか...。
    描写がグロいという評判ではあったが、個人的にはそこまででもなく、グロささえも舞台装置の一種というか、この小説においては飾りでしかない。犯人造形もやや浅い(というか、あれくらいのカマかけで自己陶酔してペラペラ喋る犯人はどうかと思う、2時間ドラマじゃないんだから)し、視点人物も切り替わるのだが、あくまで全て「姫川玲子」の為の物語なのである。
    シリーズ第1作であるからそういう展開にもなるのだろう。姫川玲子は優秀に見えて(実際優秀ではあるのだが)実は極めて無謀な人物である。ハードボイルドの探偵のようだ。今作では対極にガンテツこと勝俣が立つが、どちらの人物も人物造形がやや極端な為に移入しづらい部分はあった。恐らくシリーズを通して読むことにより他の見方ができるのだろう。これ1作だけだとあまり魅力的な小説というのは難しいところである。

  • 男の人が書いた、男の人の理想が詰まった女性主人公。

  • 『いいか。人間なんてのはな、真っ直ぐ前だけ向いて生きてきゃいいんだよ』

  • TVドラマ(竹内結子ver.)が好きで、原作シリーズをまとめ買いしてみた。
    途中まで犯人が思い出せず、思い出して以降はドラマのシーンを思い出しつつ読んだ。

    映像索引の方が説明過多な(原作に書かれていない心理描写を、役者や脚本家が補足する)ケースが多いけど、本作は逆。
    竹内結子の演技からは想像するしかなかった心理が、原作ではかなり描写されていてちょっとビックリした(さほど違和感なかったけど)。最新作までコツコツ読み進めようと思う。

  • 昔ドラマ見たなーと思って読んでみたけど、結構表現がグロくて読みながら顔が歪んでしまった。
    姫川の気の強さが気持ちよくてハマったので他のシリーズ作品も定期的に読みたいと思う。

  • ジウシリーズから入った私には、勝俣の感情描写に引き込まれました。姫川シリーズに突入した感じがし、ワクワクしています。

  • タイトルの内容が分かってくる辺りから、事件の異質性が見えて面白くなりました。
    凄惨な描写が細かいので、苦手な方は注意した方がいいかもしれません。
    個人的には犯人が分かる所と逮捕までの流れをもう少し濃く描いて欲しかったなと思いました。
    (中盤まで淡々と物語が進行するため)
    キャラクターは個性的で面白かったです

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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