完全黙秘　警視庁公安部・青山望 (文春文庫) [Kindle]

著者 : 濱嘉之

• 文藝春秋 (2011年9月10日発売)

感想・レビュー・書評

[transniperさんの感想 · 2013年5月3日]

読み応えありのストーリー。公安出身の著者だけあって、リアリティを感じられた。登場人物がちょっとヒーロー過ぎっていう感も（個人的には）否めないけど、それはそれで味付けだろうと思う。
福岡で起きた政治家刺殺事件から端を発し、公安、組対、捜二を巻き込みつつストーリーは緻密に進んでいく。
最初はあまり期待していなかったんだけど、読み進めるうちにページをタップする指を止めることができなかったんですよねー。捜査が大詰めになるクライマックスがちょっとさらりとしていたのが個人的にはあれ、って感じだったけど、おすすめ。
続編も読みたいし、別シリーズも読みたくなってる。公安好きからすると評価は分かれるかもしれないけど、自分としてはすごく楽しめた。

著者プロフィール

1957年、福岡県生まれ。中央大学法学部法律学科卒業後、警視庁入庁。警備部警備第一課、公安部公安総務課、警察庁警備局警備企画課、内閣官房内閣情報調査室、再び公安部公安総務課を経て、生活安全部少年事件課に勤務。警視総監賞、警察庁警備局長賞など受賞多数。2004年、警視庁警視で辞職。衆議院議員政策担当秘書を経て、2007年『警視庁情報官』で作家デビュー。主な著書に「警視庁情報官」「ヒトイチ 警視庁人事一課監察係」「院内刑事」シリーズ（以上、講談社文庫）、「警視庁公安部・青山望」「警視庁公安部・片野坂彰」シリーズ（文春文庫）など。現在は危機管理コンサルティングに従事するかたわら、TVや紙誌などでコメンテーターとしても活躍中。

「2022年 『プライド　警官の宿命』 で使われていた紹介文から引用しています。」