- Amazon.co.jp ・電子書籍 (130ページ)
感想・レビュー・書評
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「蹴りたい背中」が私のなかで不発で、しばらく積読していた本作。
早く読まなかったことを後悔した。
とっても面白かった!
表現力、言葉の使い方がユニークで(ちょっと川上未映子みがある)、読み始めはうまく何が起きているのか、どんな主人公なのか掴めないんだけど、情景から心情や主人公のへそが曲がったところとかがジワジワ浮かび上がってくるのが読んでいてとても気持ちがいい。にやけてしまう。
読者は、(いわゆる、オープンになっていないひと昔まえの内向的な)オタク歴が長く、間が悪く、思い込みが激しい主人公目線からものをみることになるので、コイツやなヤツだな、とか素敵だなとか、つい、主人公と一緒になって思ってしまう。とても上手い。
一歩下がって俯瞰するとおかしいことに気づけそうなものなのに、それができない。
してやられた。振り回されてもはや清々しい。
綿矢りささんは、ストーカーを描くのが好きなのか?と思ってしまったけど、他の作品にも出会ってみたくなりました。
後半に収録されている「仲良くしようか」は抽象表現が多すぎて、最後までほとんどわからない詩のような文章体だったけど、言葉の使い方が面白くてあっさり読めてしまった。
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珈琲店タレーランでも感じたこと。
どんな小さな行動でも言動でも、理由がある。
「あれは悪意だった・・・」
とても難しい環境に置かれているけれど、よく考えてこの結論に達しています。善意があるなら、ほんとうの友達ならあり得ないですね。距離を置くことも仕方のなかったことなのでしょう。
イチとニも気になったけれど、↑についてもとっても気になったのでした。逆の立場で考えてみるとやっぱりあり得ない。理由(目的・狙い)は何だったのか、二なのか?そんなに魅力的ではないけれど。。。と考えていくと面白い。 -
綿矢さん初読み。
おたくの江藤良香に押しの強い彼(二)が現れる。
中学の頃から想っていたイチとヨシカを想う会社の同期の二。
ヨシカはどちらを選ぶのか……
主人公のヨシカのキャラが苦手で読むのに手こずった。キュートな恋愛小説とは?となった。 -
学生時代読書経験が少なかったからなのか感受性が今より鋭敏だったのかよくわからないけれど読後「うわぁ〜良かったぁ〜」と深く感動したのを覚えている。
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映画を見て原作が気になり読んだ。内容はほぼ映画と同じ。
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人間の醜い描写をまるっと書いてて、共感することもあるし、驚愕することもあるしで非常に面白い作品でした。なにより心情描写が面白い。