イワン・デニソビッチの一日 [Kindle]

  • グーテンベルク21
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感想・レビュー・書評

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  • 高校生の頃に読んで大好きだった小説。
    Kindleストアで見かけて購入し、再読。

    ソ連の収容所で厳しい生活に耐えながら暮らす元農夫の中年男、イワン・デニソビッチ・シューホフの日常が、諦念を湛えた主観を通して描かれている。
    彼が収容所生活で時に実直に、時に騙したり、金持ちの便宜を図りながら生きる姿から、大地と共に生きるロシアの農夫の自然な生きざまが伝わってきて、自分にとって生きるって何かな…と考えてしまう。

    この小説は、残酷な収容所生活の体験記でもあり、また、スターリン時代の暴政を告発する作品としてフルシチョフの肝いりで出版されたという政治的な経緯から告発の書として紹介されることもあるのだけれど、私の考えでは、むしろそういった大きな仕組みを離れ、ひとりの人間の人生とは何か?を考えさせられる。

    今回読んだのは小笠原豊樹訳で、底本は河出書房版。
    以前読んだ(おそらく木村訳の)版と気になる差異があった。
    カーシャを雑炊、ツェーザリをシーザーと訳し、ロシアみが減ってしまっているのは残念。

  • ところどころ、はっとする一文有り。ロシア文学。

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