トクヴィル 平等と不平等の理論家 (講談社選書メチエ) [Kindle]

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  • 「アメリカのデモクラシー」は、よくわからずに挫折してしまったが、この本を通して、トクヴィルの思想の「見通し」を得ることが出来た(と思う)。

    はじめににある、「カールマルクスが階級闘争を軸に歴史の展開を読み解き、マックスウェーバーが「合理化」という概念を用いて近代という時代を説明したように、トクヴィルは「デモクラシー」によって、歴史の変化を意味づけ、近代社会の特質を描き出している。」「その際、トクヴィルは「デモクラシー」の中心に「諸条件の平等」を見いだした。」という、「グランドセオリー」的な捉え方はありがたいと。

    民主主義の欠点ばかり目につくが、歴史の必然として、目を背けるのではなく、どうすれば民主主義そのものの中で、よりよいかたちにするには、どうそればよいかという考え方にも刺激を受ける。

    ネット衆愚社会をどう乗り越えるか。今こそ、また、グランドセオリーが求められる。


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著者プロフィール

東京大学社会科学研究所教授

「2023年 『法と哲学 第9号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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