ソハの地下水道 [DVD]

監督 : アグニェシュカ・ホランド 
出演 : ロベルト・ヴィェンツキェヴィチ  ベンノ・フユルマン  アグニェシュカ・グロホフスカ 
  • 東宝
3.84
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104075673

感想・レビュー・書評

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  • ☄~小悪党が命懸けの人助け~☄

    先ず、この作品を撮ったのがアグニェシュカ・ホランド
    という女性監督ということに驚いた。

    ナチス支配下のポーランド、主人公ソハの仕事は下水道修理。

    副業としてコソ泥を働き、その戦利品を下水道に隠しています。

    ある日、ナチスの迫害から逃れてきたユダヤ人の一団と遭遇、
    金品と引き換えに下水道内に匿うというお話だが、

    ネズミが大の苦手なあたしはネズミが出てくるたんびに鳥肌たち
    不潔極まりない環境での出産、そしてその命を奪う状況に鳥肌たち
    下水道で命尽きたユダヤ人の死体のリアルさや
    地上で惨殺されたユダヤ人の死体のリアルさに鳥肌たちまくり。

    ソハが金目的から一転命がけでユダヤ人を救う心の変化には、
    生への共感だけではなくユダヤの幼い2人の子供との関わりが大だと思った。

    このユダヤの子供と接する時のソハの目は優しかった。

    面白かったシーンは、匿う人数を決める時だ。
    最初、10人までだとソハは言ったが、
    11人だ、いや12人だと交渉するユダヤ人に対して
    12人目は裏切り者のユダだからダメと言う、
    するとユダはキリストじゃないか!?などと口論するんです。

    アンジェイ・ワイダの「カティンの森 」も傑作でしたが、
    こちらも劣らない傑作です。

    いい映画だ

  • 異常な状況下で良心を捨てずに行動する事が出来るなんて・・・自分だったら無理かも。

  • ( ^o^) Agnieszka Holland監督。
    ナチス占領下のポーランドにおける真実の物語。地下水道管理人のは当初 金を貰ってユダヤ人を地下水道にかくまっていたが、やがてユダヤ人の金も尽きるが、そのまま支援し続ける。美談に終わらない真実さが胸を打つ。
    地下水道と表現されているが下水道である。しかも14ヶ月間、である。生き延びた人々もスゴいが助けたソハもスゴい。ソハは後に娘を助けようとしてソ連軍のトラックに跳ねられ命を落としてしまうが、ユダヤ人を助けた天罰が下ったという人もいたという…

  • 宅配レンタル>2011年。ポーランド・独・カナダ合作の伝記映画。
    終始息苦しかった。。疲れた。実話ベースってのがこれまた…。
    地下水道って=下水道のトンネル内に身を潜め、14ヶ月間(1年2ヶ月)も居て助かったってのがそもそも奇跡だし…あの劣悪な環境の中でよくユダヤの人々が生き残れたもんだ。この人達の生き延びようとする強い気持ちも凄いと思う。
    でも何よりこのユダヤ人達を助けた下水道修理人,ソハの支援があってこそ!!(14ヶ月も!)彼の成し遂げた偉業は語られるべき。オスカー・シンドラー,杉原千畝然り。自分の身の危険を晒しながら私財を投げ打ってこの人達を助けた事こそがなかなかできない事で素晴らしい。(自分達の死ですら紙一重のギリギリの所なのに。)
    ソハ自身も元々市井の善人なんかではなく、ユダヤ人から口止め料としてゆすってたり、空き巣に入ったり…と他人の懐をかすめ取る悪どい奴。そこがまた良かった…決してポーランド人全てが善人ばかりで受難の日々を送ってた訳でもなく、あのWW2ナチスドイツ占領下の戦時中は皆が必死に生きていた時代。
    相変わらずナチ独軍の蛮行には許し難いものを覚えるが、匿ったユダヤ人達と触れ合う事でソハの心境の変化が起きた事が素晴らしかった。ソハの奥さんもまたいい人で泣けた。
    ヤヌックって奴、クズ野郎で最低。元凶で死んで当然。

  • ナチス占領下のポーランドで、地下水道にユダヤ人を匿った実在の人物を映画化したヒューマン・ドラマ。

  • ナチス占領下のポーランドで、ユダヤ人を下水道に匿った男を描いた作品。
    地下水道って下水道のことなんだと見はじめてからきづきました。下水道の描写がめちゃめちゃきつい。それでも、子どもはすぐに慣れて、ねずみなんて素手でつかむし、子どもたちが寝静まってからは、大人たちがセックスする。ひとりの女性が下水道の中で妊娠出産、生まれた子どもをやむなく殺してしまうという場面がありました。神様の存在なんてとても信じられないような状況下で、子どもが、死んだ赤ちゃんにミサのようなものをしていたのが印象的でした。こういう感覚が理解できたらなあ。
    2011年の映画とは思えないほど、当時の生活が丁寧に描かれていることに驚きました。原作のノンフィクション小説が2008年に発刊されたということにさらにびっくり。こんな皮膚感覚を戦後何十年も経ってなお持ち続けてる著者はすごいし、共有できる映画スタッフもすごい。同時にとても悲しいことだと思いました。

  • 2013/12/18

    ポーランドでユダヤ人を地下水道に匿った男の物語。

  • ★戦時下のユダヤ人の迫害を扱った作品は数多く観てきた。この作品もその一つ。少し、今迄観てきた作品と違うとすれば、日常に近いところから始まるのでリアリティがありそうなこと、初めは小遣い稼ぎで、ユダヤ人からか掠め取った金を見返りに、彼等を地下水道のなかで匿っていたが、徐々に人間としての良心に目覚めて、ユダヤ人達を己の危険を顧みずに匿い始める様子が、私にも共感できる身近さで描かれていし、夫婦のSEXシーンも、必要性があまり感じられないうえに、あまりに日常の延長として描かれていたり、ドキュメ感漂うシーンも多数あってのリアリティなのだと思われる。この暗闇のなかでの長い生活は、その後の人生にどの様な影響を与えるのだろう?
    人間は知恵で生き延びることを永らえることができるのは、実は複雑故の脆さを補うためなのかもしれない。

  • 何と言えばいいか…最初は高尚な想いよりも金銭的な面の気持ちが強かったのでは…と感じる。だが時間や艱難辛苦を共有することで親愛の情へ変化して行ったのかと感じた。
    平和な時代にのうのうと生きる自分は、こう言った極限下置かれた場合にここまでに生きる事に執着出来るだろうかと考えてしまう…映画ではそれほど深刻に描かれてはいないが、暗闇の中、食べる事も飲む事も最低限以下の暮らし。衛生的にも劣悪な環境…病気になって然るべきだろう。健康面はもっともっと過酷だったんだろうな…
    生き残る…と言う事がそれぞれにおいて本当に幸せな結末であったのかどうかは疑問だがその足掻く力は尊崇の念を抱く。こう言った話がこうやって映画として伝えられて行く事、それが素晴らしいと思う。とてもいい映画でした。

  • ナチスからユダヤ人を守る為奔走したポーランド人の男の姿を描いた作品。実話に基づいているだけあって、真実の重みがありました。

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