aquaさんの感想
2021年9月2日
父と息子たちは、血は繋がっていても皆異なる背景と道筋があり絡み合って縺れている。愛が憎しみにも似ているような、憎しみが愛になるような、切っても切れない関係性を思う。それぞれがどういう答えを見出すのか興味を惹かれた。 三男アリョーシャがその愛を振りまいて、相手からも愛を貰っているのが、これこそ人間の習性というか本質じゃないかと思った。これが悪意なら相手からも悪意が返ってくることになる。 表から見えているだけが人間の全てじゃない。強欲な人間の愚かさと、それでも消えない愛の行方を読んでいきたい。