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感想・レビュー・書評
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子どもってのは皆、生まれてくるだけで凄いんである。生まれてくるだけで大仕事をこなしている。だから残りの人生は好きに生きていいのである。
大人になって人の役に立とうと立つまいと、それは個人の趣味の問題。とりあえず人は、生まれてきたってことだけで十分お役に立っているのだから、好き勝手にいにていいのである。
K先生の言葉
ボクは若い時にちゃんと絶望しなければ世の中のことを理解できないと思っています。だから生徒を思想によって谷に突き落とすんです
愛を見ていると疑惑が認識できない。
疑惑を見ていると愛が認識できない。
でも、一つの平面に両方が存在するのを知っている。人間は一度に二つのものに焦点を当てることができない。その程度の認識力しか持ってないのだ。でも私は、一つの平面上にいくつもの認識の可能性があるのを知っている。知っていることが救いだ。私は自分の世界を愛によって再編集したいと望んでいる。だから書いている。実際にはいつも、疑っているから。
平和の祭典とか愛と平和の集いとか、そういう不特定多数の人と一緒に祈るというイベントが苦手だ。そのイベント自体をアホらしいと思っているのでは決してない。そういう場所に参加した時の自分がすごく偽善的ね自分で自分にアホらしさを感じてしまうのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
田口ランディという方を私は知らなかった。この本自体は20年以上前の作品になる。なので、多少現在に合ってない表現はある。ただ、その中でも田口さんの文章が私は好きだ。
彼女の等身大の感じ方。家族との向き合い方、若い時の衝動。全てのことに共感するわけではないけれどもすごいパワーを感じる。
なんとなく手に取った本でこういった出会いがあるから読書はやめられない。 -
基本的にはエッセイは読まないのだが、本屋で小説だと思って買ってきたらエッセイだった。
現代社会に対する、このヒトの考え方とか、意見とかが満載な訳だが、自分は全く類似体験などないくせに泣きそうになる章が案外あった。
自分の中でも共感できる部分と出来ない部分が明確に分かれてて、読む人によっては気分を害するヒトも居るんじゃないかな。
前に読んだ「失踪」と被るところがあって自分の中でやや混乱する話もあった。
考え方を広げると言う意味では、良い作品だと思う。 -
著者の半生が壮絶でビックリした。