地方の王国 (講談社学術文庫) [Kindle]

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  • 今から30年以上前、80年代半ばの地方における政治、選挙を取り扱った本。田中角栄の新潟3区、千葉金権選挙、北海道の社会党王国、徳島の政争、鹿児島の保守地盤、滋賀県の武村さんなどが出てきます。その後の展開を考えると、本書で取り扱った人物のうち、最も舞台回し側にいたのが、多分サブで扱ったであろう武村さんであったのは面白いところです。まさか、政党を作って大蔵大臣になるとは思っていなかったでしょう。

    あれから地方政治が変わったのかと言われれば、どうなのだろうか。相変わらず国土強靭化という名の下に利益誘導が図られている一方で、地方の疲弊ぶりは当時と比べ物にならないほどひどい。結局政治はここ30年で何をなし得たのか、考えさせられます。

  • 取り上げられた「地方」は、以下のとおり。
    なお、原書は1986年発行のため、全て中選挙区である。

    ・新潟三区
    ・千葉
    ・北海道五区
    ・鹿児島三区
    ・徳島
    ・滋賀
    ・新潟三区(再訪)

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著者プロフィール

1933~2004年。東京生まれ。日比谷高等学校、東京大学法学部卒業。東京大学法学助手、イェール大学留学を経て、立教大学教授、駿河台大学教授を歴任した。日本における計量政治学の草分け的な存在として独自の選挙分析方法を確立した。
 学生時代から「思想の科学研究会」同人として『共同研究 転向』に参加し、佐野学・鍋山貞親を論じた「一国社会主義者」、大河内一男・風早八十二を論じた「生産力理論」で注目を浴びた。1960年代には鶴見俊輔らとともに「声なき声の会」を組織するなど継続して市民運動に参画し「市民のための政治学」を提唱した。
○著書:『政治の論理と市民』(筑摩書房1971)『政治の発見』(三一書房1983/岩波同時代ライブラリー1997)『新保守の時代はつづくのか』(三一書房1987)。『政治学のフィールド・ワーク』(三一書房1989)『日本政治の構造転換』(三一書房1994)『現代における政治と人間』(岩波書店2005)『平和研究講義』(岩波書店2005)『高畠通敏集』1~5巻(岩波書店2009)
○訳書:ロバート・A・ダール『ポリアーキー』(三一書房1981)。

「2013年 『地方の王国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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