神々の山嶺(上) (集英社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • やや古さは感じるけど熱量に圧倒される

  • 【電子版】
    2016.7.20 読了
    超人的登山家の一生。人間能力の限界、いや環境への適応能力に限界がないことを感じさせる。

  • 人は何かにつけて言い訳を考えている。
    仕事をするのも、好きな人の約束を取り付けるのも、ダイエットするのにも。
    その言い訳を正当化したいがために人生には関係ないものに意味を見出そうとする。
    主人公もそうだろう。山を言い訳にしている。
    そんな男の葛藤を教えてくれる本。続きが楽しみ

  • 人がいっぱい出てきて、最初の頃は混乱。
    だれがどのパーティーなのか頭の整理が大変だった。
    後半になり、登場人物が絞られてきて、ストーリーが面白くなってきた。下巻に期待。

  • 山用語、クライミング用語をしらないとリアルに入って行けない部分が多い。
    6500mを超えると寝ているだけでも疲労するとか、
    頭がもうろうとしてくるあたりとか、
    想像もしていなかったことがたくさん。
    ネパール人の信用ならなさも含めて。

  • 「なぜ、あなたはエベレストを目指すのか」
    と訊かれ
    「そこに山があるから」
    と答えた男がいた。

    ジョージ・マロリー。

    マロリーエベレストの登頂を目指すアタックで事故に会いこの世をさることになった。
    その彼がエベレストの頂上へ辿り着いたかどうかを証明できるかもしれないカメラが発見された。

    本書はこのカメラをめぐる物語である。
    あるものは期待、あるものは欲望を寄せる。

    上巻での大きなイベントは3つ。
    ①主人王である深町がネパールで掘り出したカメラ
    ②山にのぼせ上ってしまった羽生という男のこれまでの境遇とそれをたどる深町
    ③ネパール再訪問

    そして物語は下巻へ移行する。
    ここまでの流れは文句なしに面白い。

  • 結局、この時間までかかって上下巻一気読みしてしまった。凄い。とにかく凄い。この小説の凄さを表現するのに、著者あとがきのこの言葉ほど適切なものはないだろう。曰く「全部、書いた。全部、吐き出した。力およばずといったところも、ない。全てに力がおよんでいる」。人生の中で、これほどまでに言い切れる仕事を成し遂げられる人間が、いったい何人いるのだろうか。物語の中でエベレスト南西壁冬期無酸素単独登攀のために羽生が費す時間が 8年。しかし、夢枕獏が『神々の山嶺』を構想している期間は 15年だというのだから、何をか言わんや。

    谷口ジローの漫画版が、某巨大匿名掲示板でよくネタにされているのを見ていて、いつかは読んでみたいと思っていた本ではあるのだが、この本に出会えて良かった。また、中高生などの多感な時期に、この本に出会わなくて本当に良かった(その頃にはまだ書かれてなかったけど)。もし読んでいたら、きっと山屋になって今頃は死んでいるか、夢枕獏ファンクラブに入って今頃は廃人になっていただろうから。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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