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感想・レビュー・書評
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約四半世紀ぶりに再読。当時に比べて太平洋戦争の知識が大幅に増えているので、戦闘のあった場所も時期もよく把握して読むことができた。本書を読めばお分かりの通り坂井三郎氏は非常な強運の持ち主であるが、また、「運も実力のうち」であることもご理解いただけるかと思う。人生の様々な場面で多くの示唆を与えてくれる名著。
加藤寛一郎教授がご本人にご確認したところ、ゴーストライターはおらず、文章はご自身で書かれたという。詳細でリアリティあふれる記述と統一された文体からもそれは間違いないことが分かる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦争の実体験や実話の書籍なら、その内容は凄惨であったり、無残な話で終始しても仕方ない筈なのに本書は臨場感や緊迫感だけじゃなくある種の爽快感が伴っていて読み物として非常に面白かったです。飛行機乗りとして矜持が存分に伝わってるエピソードの一つ一つが手に汗握るエンターテイメントとの様だった。だけど、その全てが本当の話である所に驚いてしまいます。零戦と呼ばれた飛行機の戦闘能力の高さ、戦闘機乗りとして戦う事って云うのはちゃんと基地まで戻るところまでが仕事なんですね。いつ死んでもおかしくない戦争って環境の中で真摯に飛行機と向き合って空を駆け巡るってなんだか凄過ぎて…うまく言葉にできないです。
とてもいい本でした。戦争はもっとちゃんと知っておかなければならない僕たちの重要な一部なんだって感じました。これから少しづつでも知る努力をしたいと思います。素晴らしい作品でした。 -
あまりに詳しすぎ、専門過ぎてわかりにくい、読みにくい文章の部分もあるのであるが、それこそがリアリティというものか。
零戦が不足し、ベテランパイロットがいなくなり、新人ばかりになっていく...ガンダムの1年戦争におけるジオンの状況そのままではないですか。
眼を負傷し、教官となった時の、「セミ」訓練、かつてのシゴキというのはこのような形ではなかったか?古き良き時代の指導といえばそれまでだが、信頼関係、師弟関係というものにホロリときてしまった。前線での戦闘の話よりもむしろ後進を育てている時の気の回りように感服した。