パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い [Kindle]

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  • 講談社
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  • 確か、週刊読書人2023年2月10号の巻頭特集「歴史学は〈戦争〉とどう向き合うか」の中で紹介されていた(のだと思う)。

    それにしても明治の文筆関係者はどうして酒を飲み放縦な生活に走りやすいのか?笑

    それはともかく、幸徳秋水が亡くなった大逆事件や大杉栄が虐殺された事件を辛くも逃れて生き残った堺利彦という社会主義者がいて、売文社という会社を作って自ら雌伏しつつ社会主義者たちに仕事をつくり「冬の時代」を過ごしていたとは。
    彼の思想の根本には「戦争反対」があった。そのために大きな権力と闘っていた。でも正面からがむしゃらに突っ込んでいくのではなく、静かに・粘り強く闘う、こういう人がとても強いのだと思うのだがどうだろうか。
    宮武外骨との交流も興味深い。

    出版から程なくして著者が亡くなっている。合掌。
    人名索引あり。

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。ノンフィクション・ライター。図書館へ通い、古書店で発掘した資料から、明治の人物、世相にあらたな光をあてつづけた。
『「食道楽」の人 村井弦斎』でサントリー学芸賞、『編集者 国木田独歩のj時代』で角川財団学芸賞、『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』で読売文学賞を受賞。
他の著書に『音のない記憶』『忘れえぬ声を聴く』『明治のお嬢さま』など。10年間で10冊の著書を刊行した。惜しまれつつ、2010年没。

「2018年 『歴史のかげに美食あり 日本饗宴外交史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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