ヤバい統計学 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ディズニーランドの混雑対策についての部分はなかなか興味深い内容。

  • 統計的思考が実社会で使われて、成功した(あるいは失敗した)ケースを紹介した事例集。ただし、その根本である「統計的思考」が何であるのかについては、まったく触れられておらず、単なるお話としてしか読めない。これを読むくらいなら、"The Signal and Noise" を読み返した方が良い。よっぽど星2つにしようかと思ったのだが、巻末の参考文献リストがそれなりに良いものだったので、星3つ。

    あと、出版社のこのタイトルのセンスはどうにかならないものだろうか。

  • ビッグデータが注目を集める時代、統計学を「最強の学問」とするような本も出てきて、因果関係よりも相関関係の方が役に立つという風潮の中、統計学でこんなことが分かるという本は、読んでおきたい。
    本書もそのようなニーズに合う一冊。実際のエピソード、例えば、ディズニーランドのファストパスによる待ち時間の問題、ドーピング検査などで間違ったクロ判定と間違ったシロ判定の関係などを取り上げて、統計学的な結論と世の中の実際の行動とを対比させるなど、分かりやすい内容となっている。ただ、ちょっとしつこいというか、読者によく理解させるためだとは思うが、同じことが繰り返し出てくるので、重たく感じる面もある。

  • 統計学の考え方を身に付ければ世の中を規定している幾つかのルールを理解することができ、物事を多面的に考えることができるようになる、ということをグラフも専門用語を使わずに説明している。事例が繰り返し述べられているが、このくらい繰り返しがあるほうがわかりやすく感じる。
    平均化の罠、モデリングの利点、グループ内のばらつき、偽陽性、偶然のありえなさが取り上げられている。統計は人の心理にも立ち入っていて、それが数字でうまく説明されていて面白かった。
    巻末にはより詳細な統計学の情報にアクセスできるようになっている。本当にグラフも専門用語もほとんど無いので統計学の初歩的な本とは言いづらいが、統計学に興味を持てるようになるかもしれない本。

  • 公共政策の効果を実際に測れない時は、賭けのリスクが高くなり、とくにコストのかかる副次的な影響のある政策は判断が難しくなる。

    特許権を持つことによる排他性の効果はいかほどのものか。厳然と測るなら、特許権を持ってない場合と比較することです。しかし、そんなことはできません。同じ時、同じ状況で、特許権を持っている場合と持ってない場合とを同時に作れないからです。

    最近、業務で特許による事業への貢献額を検討する機会がありました。きちんと算出するには不確実なことがあまりにも多く、社内の慣習で種々の数字を決めている状況です。

    製品に対する特定の特許権の寄与率、実施料率、確からしい数字なんてあるのでしょうか。もんもんとしながら対応しました。

  • kindle本になっていたので購入。本書は原題"Numbers Rule Your World"の方が内容を端的に表している。統計学が平均よりもばらつきに注目すること、白を黒と判定するリスクと黒を白と判定することのリスク(確率)のトレードオフ関係や評価の偏りが生まれる背景など、思わずハッとする内容が豊富なエピソードで解説されて
    いる。ビッグデータ解析の鍵となるのが統計学であると語られることが多いが、やはり統計学と他の領域(学問)のコラボレーションが求められると感じた。

  • 初歩的な統計学の紹介本。
    ときおりこういう統計学の基本を読み返さないと、統計学思考が染み付いて無い身は無意識に文系思考に流されてしまう。
    数式もろくにない初歩的な本だけど基礎を事例を使って統計的な読み方を繰り返し述べてくれるので、頭のねじをメンテナンスするに最適。

  • 理系の人間としては,定性的な話ばかりだったことが欲求不満。統計を使用した実際のユースケースは興味深かったが,技術的には特に新しい知見は感じられなかった。

  • 本書の扱うテーマの中で興味深かったのは,人間の感覚と現実の乖離である。ディズニーランドは待ち時間を正確な見込よりも長く表示することで来場者の満足度を向上するのに成功し,一方で効率的な交通状態を実際に実現した合流地点のランプは,利用者の不評を買い,結局は妥協的な運用を強いられた。行政は純粋に都市工学の原則だけでカタがつくものではないというのは,筆者も述べている通りである。
    統計学は純粋な学問とは違い,目的があって初めてその真価を発揮する。本書の中でも引用されているように,「すべてのモデルは誤っている」が,モデルが有用な結論を与えるのであればそれを利用したい。
    …と言って,学んでみると統計学は奥深い。個人的には,実用と純粋学問の境界から,できるだけ普遍的な原理を見出すのが面白いと思っている。

  • テクニカルな本ではないが、
    統計がカナダの宝くじ当選の関する不正を暴いた事例、また競技選手のドーピング検査についての閾値のジレンマなど統計にまつわる面白い話満載。

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