カラシニコフ（1） (朝日文庫) [Kindle]

著者 : 松本仁一

• 朝日新聞出版

感想・レビュー・書評

[strattonさんの感想 · 2018年11月18日]

この本を読む順番をまちがえた。
女性・子どもでも簡単に扱えるため、世界中に広まった自動小銃「カラシニコフ」。その開発者であるカラシニコフ氏へのインタビューもあるが、実は、この本が伝えるのは銃そのものではなく、この銃が広まったアフリカ途上国で起きていることだ。大人に洗脳された女性・子どもがカラシニコフを手にすると、それで一人の兵士が誕生する。
そこで生まれる悲劇を丹念に追った力作であるのはまちがいないのだが、『職業は武装解除』(瀬谷ルミ子)を読んだばかりのワタシには、どうしても迫力が劣ってしまうのだ。かなり乱暴な言い方をすれば、目の前で起きたことを伝えるか、それに対してアクションを取るか、の違い。こんな思いを抱きながら読み進めていくと、本書に掲載された写真の多くが著者が撮影したものではないことも気になって仕方がない。
本書を読んでから『職業は…』を読んでいれば、どちらの面白さも倍増したに違いない。読む順番をまちがえた。

[osawatさんの感想 · 2022年5月10日]

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