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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (301ページ)
感想・レビュー・書評
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狂騒の時代とその残影を切り取って一つの作品に仕上げたかのような短篇集。何かを失い、変わらざるをえない人生がある一方で、自分自身であり続けることしかできない人生もある。その空虚と悲しみが心に染みた。「温血と冷血」がいろいろな意味で好きだ。
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二十歳の時に一度読んで良さがわからなかった。40歳をすぎた今、再び読んで号泣した。中年以降に読む本であるが、フィッツジェラルドが冬の夢を書いたとき、まだ27才だったから驚きだ。
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若者はみな悲しい。タイトルがなんともいえない憂鬱さが漂ってくる。思わず手にとってしまった。
短編小説集で、みな青年期の人達が主人公だ。時代はグレートギャツビーの黄金の20年代を想定しているのだろう。きらびやかな世界が描かれる。
だが、その中で、人とのすれ違いなど、ままならない人生が描かれる。広大な可能性が開かれていた時期から、様々な責任を伴いつつ徐々に自身の可能性が狭まっていき、手放しの自由がなくなっていく。
自分も家庭を持ち、小さい子供が2人できたので、生活の喜びと同時に苦しさを味わっている。そんな時期をそっと後ろから支えてくれるような暖かい眼差しの本だ。
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