キャンタービル屋敷の幽霊 [Kindle]

著者 : オスカー･ワイルド BOOKS桜鈴堂

• 2014年1月6日発売

感想・レビュー・書評

[パンダ子さんの感想 · 2023年12月17日]

オスカーワイルドによる短編

舞台は19世紀のイギリス。幽霊が出るといわく付きのお屋敷に超合理主義なアメリカ人一家がやってくる。幽霊など全く信じていなかった彼等も相次ぐ怪奇現象に信じざるを得なくなった…のだが不気味な血痕はアメリカ製万能シミ抜きによって除去され、幽霊の体の錆びた鎖がガチャガチャ煩いとチェーンオイルを塗らせようとするなど全く意に返さない。300年にも渡って人を恐怖に陥れてきた由緒正しいゴーストであるサイモン卿は無礼なメリケン人共を懲らしめるべく奮起するのだが、全く歯が立たず逆にバカにされ酷い目に合わされ続ける姿は哀れを誘う。遂に体調を崩した幽霊の前に一家の唯一の良心、優しい少女ヴァージニアが…

所々ちょいブラックだが(サイモン卿の死因とか)コミカルなホラーコメディ。安心のハッピーエンド。舞台化とかしたら楽しそうだ。

[luvlondonさんの感想 · 2022年6月4日]

思わず幽霊を応援(?)したくなる！

これが初めて読んだオスカー・ワイルドの作品、他にも読みたくなってしまった。きっとこんな雰囲気のものばかりでないんだろうけど、他の話も気になる。

[SkyGreyさんの感想 · 2021年10月3日]

210821読了 Kindle unlimited

幽霊を信じない家族と、驚かせたい幽霊
失敗してしょんぼりするサイモン卿がかわいい
最後はいかにも古き良き児童文学といった結末
作者は『幸福な王子』のオスカー・ワイルド

[chacha0311さんの感想 · 2019年10月22日]

合理的なアメリカ人の家族が前時代的な幽霊を怖がらず
幽霊をいじけさせてうんぬん・・・というお話で
コメディの定形を作り上げた作品かもしれない。
でも正直、子供向け。