アニマルマスクの3人の殺人鬼チームに、
逆襲お姉ちゃん要素も楽しかった「サプライズ」の監督(アダム・ウィンガード)の作品、
と言うことで期待して見たのですが、見事に期待外れに終わりました。
どうやら「サプライズ」の前の作品のようで。
…っていうか、役者も「サプライズ」と同じ人たちなんですけど…。
仲間内で映画撮ってた監督が「サプライズ」で一発当てた、って感じなんでしょうか。
(一発と言うほどは当たってないか)
全体的に王道感あふれた「サプライズ(しつこいな、何回書いてんだ)」と比較すると、
今作は「最後のどんでん返しのためだけに80分我慢する」映画でしたね……。
ちょっと苦手なんだそういうの。
さてお話は、2本の軸にそって進みます。
1つはアルコール依存症を克服せんとグループセラピーに通うサラ。
(サプライズでは“足早いからダッシュで駆け抜けたるわ!”と言って、家から飛び出た所を
トラップとして割られたワイヤーで首掻っ切られて死んだ長女)
この人がグループ内で言い寄ってきた男、ケヴィン
(サプライズでは矢ガモ状態になりながらもしぶとく生き続けたが、
“兄さんしつこいわ、いい加減死んでやー”と弟に多数のナイフでハリネズミにされて死亡した長男)
と、徐々に仲良くなって行く、というしょうもないラブストーリー。
2つ目は殺人鬼ギャリック。
(サプライズでは計略かました気弱二男。自業自得で彼女に殺害される)
彼が刑務所を脱獄し、行く先々で人を殺しながら旅をする話。
ただし、こちらの話は時系列がバラバラになってたりして少々わかりづらい。
で、だ。
そんな話を延々やった挙句、
・サラの元彼がギャリック。
サラはギャリックの殺人癖を見て通報し、逮捕させた後アルコール依存に陥っていた。
という事実がわかり、さらにラスト付近で
・ケヴィンは実はギャリックの熱狂的ファン。
ギャリックを逮捕させたサラを陥れ、ようとしていた。
・ギャリックが刑務所を出たのは、ケヴィンがその旨を手紙で知らせたため。
で、いざケヴィン&2人の仲間ががサラを殺そうというときにケヴィンが到着。
ケヴィン
「よく来てくれたッすねー。ちょうどこれからっすよ!」
とか言っている所に、
ギャリック
「てめーらのせいで脱獄するハメになったじゃねーか!」
とか言ってケヴィン達を皆殺し。逆襲も食らって本人も虫の息。
で、サラだけ生き延びました、という。
ギャリックは自身の殺人癖を抑えられる刑務所を気に入っていたらしく、
また、サラに通報されたことも当然だと思っており、彼女を恨んでなんかいなかった、つーね。
彼の殺人癖自体がアルコール依存症のような、
「できれば本人もやめたい物」みたいなもんだった、
てなオチなんでしょうかね?
それはそれで悪くないんですけどね、90分見せるならもうちょっと何とかならんですかねー。
ま、ただ無名だと思いますが、この2本に出てきた俳優さん、
特にギャリック役のヒゲ男、A・J・ボーウェンさんなんかは中々雰囲気のある感じで、
監督と同様に今後他でも見る機会があるといいな、なんて思ったりするのでした。