楼蘭(新潮文庫) [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
3.75
  • (1)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 16
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (287ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 国も時代も史実/ファンタジーもよりどりみどりで贅沢な短編集だった。
    漢人ながら匈奴の王に忠節を尽くす宦官を描く「宦者中行説」、傾国の美女と暗愚な幽王の「褒姒の笑い」、生きながら舟で流され極楽浄土を目指す僧侶の心中を綴った「補陀落渡海人」がよかった。

  • 一夜一話で読みました。

  • 井上靖一流の歴史もの。この文体は是非とも見習いたい。

  • 表題は中央アジアにあった楼蘭国の滅びるまでの物語。漢による移転で国がなくなり、復興はならず遺跡となって発見される。途中までは物語の中の話に見えていたものが、最後に現実とつながりました。
    そのほかは短編集です。中国の昔話のようなものには知識不足であまり共感できなかったのですが、最後のいくつかは日本の話で、こちらはすっと入ってきました。他人の一生をそっと覗き見るようなもので、何とも言えない。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

井上 靖 (1907~1991)
北海道旭川生まれ。京都帝国大学を卒業後、大阪毎日新聞社に入社。1949(昭和24)年、小説『闘牛』で第22回芥川賞受賞、文壇へは1950(昭和25)年43歳デビュー。1951年に退社して以降、「天平の甍」で芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」で日本文学大賞(1969年)、「孔子」で野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。1976年文化勲章を受章。現代小説、歴史小説、随筆、紀行、詩集など、創作は多岐に及び、次々と名作を産み出す。1971(昭和46)年から、約1年間にわたり、朝日新聞紙面上で連載された『星と祭』の舞台となった滋賀県湖北地域には、連載終了後も度々訪れ、仏像を守る人たちと交流を深めた。長浜市立高月図書館には「井上靖記念室」が設けられ、今も多くの人が訪れている。

「2019年 『星と祭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井上靖の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×