- Amazon.co.jp ・電子書籍 (258ページ)
感想・レビュー・書評
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・ロングセラーの改訂版(2010)。ニュースの背景を捉えたいけど、数式・理論まで学ぶのはちょっと、という人にお薦めの一冊。言葉の定義、解説が明瞭。入門書かくあるべし。
・本書は、金融取引、銀行システム、政策と中央銀行といった、いろはのい、から懇切丁寧に解説。バブル崩壊の経験を踏まえた資産価格、日本の経済成長モデルを背景とした企業統治の固有性、米金融危機を踏まえたデリバティブ・証券化の功罪、過去の教訓と技術革新を念頭においた規制監督のあり方、などにも及ぶ。金融システムの専門家の説明は、一語一句、きわめて明瞭。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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これは面白そう -
下記の目次のようにいかにも教科書然とした内容だが、平易な表現で読みやすい。経済全体ではなく「金融」について解説したもので、内容のレベルは恐らくタイトル通り「入門」だと思われるが、初心者が勉強するにはとても良い教科書になっていると感じた。
第1章 金融取引
1 金融取引の意義
2 審査と履行確保
3 金融取引の様式
第2章 銀行システム
1 決済機構と貨幣
2 信用創造のメカニズム
3 銀行危機の可能性
第3章 金融政策と中央銀行
1 金融政策の目標
2 金融政策の実態
3 金融政策の効果
第4章 資産価格とそのバブル
1 資産価格の決定
2 バブルの生成と崩壊
3 ミス・プライスの持続
第5章 日本の企業統治
1 企業統治と株主の権利
2 持ち合いとメインバンク
3 企業統治の変質と再生
第6章 金融機能の分解と高度化
1 金融革新の進展
2 デリバティブ
3 証券化の光と影
第7章 金融規制監督
1 事前帰省とセーフティネット
2 資本市場とルール
3 金融危機後の規制監督
登場するのは日本銀行(および各国の中央銀行)、一般銀行、投資家、証券会社、ノンバンク、企業、預金者、等々。主にシステムと各プレイヤーの活動内容を紹介するもので、一般人による投資テクニックなどを扱った経済書とは一線を画している。
いわば専門家たちが何をやっているかを説明しているものなので、私のような市井の民が読んだところで何かの役に立つというものではない。しかし日々なんとなく接する金融や経済に関するニュースや政策に対する理解は深められるだろう。