超入門 コトラーの「マーケティング・マネジメント」 [Kindle]

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  • かんき出版
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感想・レビュー・書評

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  • 電子書籍。マーケティングやるならコトラー読まないと、でも1000ページはなあ。。。という人向けかと。書いてあることは至極当然のことばかりですが、改めて再認識させられるという点では有益ですね。実際に活用できる場面もあるに違いないと思います。ただ、ほかの本と併読していたので、なんとなく頭に残っていないんだよなあ(苦笑)

  • ●究極のmktg=sellingを不要とすること
     顧客のニーズを見極め、適切なタイミングと価格で製品を提供することで、
     顧客のほうから「売ってください」という状況を意識的に作る戦略のことである

    どのような価値を顧客に提供できるかを①決定し、②創造し、③伝えるプロセス。
    ①:市場調査・STP
     ②:製品の開発・製造・価格/流通網設計
     ③:顧客に認知させる(Sales force / 販促活動 / promotion)

    ●戦略/戦術
     戦略的マーケティング計画(=方向性):誰に、どのような価値を提供するか
     戦術的マーケティング計画(=製品の機能、デザイン、価格、プロモ、チャネル
     など具体的なmktg 戦術を決定

    ●mktg channel ;
    communication channel : テレビ、新聞、雑誌、ネット広告
    distribution channel:製品の流通。EC,卸売業者/小売業者
    service channel:運送会社/金融会社など(迅速な配送+即時決済/Amazon)

    ●mktg step
    ①調査⇒②STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)⇒
    ③マーケティング・ミックス(4P戦略)⇒④実施というプロセスを踏む。
    これらはサイクルとして回すことで、より精度の高いマーケティングを実現。

    ●全社戦略との一貫性
    Mission / Vision(企業の理想像) --> 全社戦略(経営資源の最適配分 -->
    事業戦略 --> 機能戦略(人事・財務・開発/生産・マーケティング)

    ●戦略事業単位(SBU)の決定
     製品に基づいて定められる事が多いが、本質的には市場ニーズ単位で決定。
     製品にはライフサイクルがあり盛衰があるが、PC-->Tabletのように代替策を
     包含できるので。
     --->各SBUのpriorityはPFM(市場成長率/相対的市場シェア)で評価

    ●成長機会の評価
     既存事業における成長機会の発見は、 下記順で評価するのが一般的。
     リスク低--->高。 
     ・既存市場×既存製品(市場浸透戦略)
     ・既存製品×新市場(新市場開拓戦略)
     ・既存市場×新製品(新製品開発戦略)
     ・統合的成長(垂直(value chain前後のプロセス統合)/ 水平(規模の経済))
     ・新市場×新製品(多角化戦略)

    ●競争戦略; ①Core resource , ②Core competance, ③Capability
    ① : 企業の中核をなす経営資源(駅前一等地の不動産-->集客力)
    ② : 独自の技術、スキル、ノウハウ(金属加工技術/小規模だが大手からも受注)
    ③ : 企業全体の組織的能力。スピード/効率性/高品質など(fast fashion業における
       デザインから発売までの高速サイクルなど)

    ●基本戦略
     ・コストリーダーシップ(ユニクロ、マック:大量生産/販売でコスト低下)
     ・差別化(ヴィトン、シャネル、モス):コストをかけてでも高品質/固定ファン
     ・集中(コスト/差別化):スズキ・ダイハツ(軽に特化)のように経営資源が
      乏しい場合に、小さな市場に集中。

    ●顧客資産価値(Customer Equity)の最大化=個々の顧客の生涯価値総和
    ---> 企業loyalityの向上が不可欠。そのためには下記3要素のマネジメントが必須
     ① Value Equity:顧客が感じる価値を評価したもの。品質/価格/利便性など
    ② Brand Equity:顧客のブランド認知、ブランドに対する態度、ブランド倫理に
       対する顧客の認識
     ③ Relation Equity:顧客の企業に対するこだわりの程度。特別待遇プログラム、
               コミュニティ形成プログラム等によって強化。

     ※金銭的ベネフィット:Frequency program(マイル)、Club mktg program
               (会員限定サービス・割引など)
      社会的ベネフィット:customer relationを個別化、パーソナライズ。百貨店
                が上位顧客に対して外商担当を付け専用応接室を手配。

    ●差別化戦略
     ①製品による差別化:設計(iphone),特徴(セブン”金の食パン”)、tech(intel)
     ②スタッフによる差別化:リッツカールトン
     ③チャネルによる差別化:自社独自ネットワーク、流通網(楽天/coca cola)
     ④イメージによる差別化:イメージの植え付け。xxといえばyy。ビール業界

    ●ポジション仁応じた戦略
     ①Leader:総市場の拡大(新規開拓+既存の消費量増加) 市場シェアの防衛/拡大
      --->同質化戦略(芽をすぐに摘む。経営資源を投下・より安価に提供)
     ②Challenger:業界2番手.上位企業に挑む(high risk,high return/Asahi Beer)
    同程度を潰す(但し、経営効率や資本力で優位)、下位企業を複数潰す。
     ③Follower:現状維持を目指す。徹底した模倣戦略。leader/challengerが経営
    資源を投下しhigh risk & returnな新製品開発を行う中、成功した商品だけを
      模倣(=売上は対して狙えずとも開発コストを節約)
    ④Nicher:大手が狙わないがある程度のサイズのある市場において”高収益”な
      事業を展開。米国調査では小規模市場の平均利益率27% vs 大規模市場は11%。
      当然金額では大規模市場に劣るものの下記によって収益性は高いのが一般的。
      ①参入社数が限定的でコスト下限圧力が少ない
      ②市場が小さい分target顧客のニーズを深く充足した製品を投下可能
      ③②の結果、顧客は相対的に高価格を許容しやすい 
      ④市場が小さい分,高収益でないと事業として存続できない、という制約条件
      ※よなよなエールのように税制優遇されやすいのもあるか。監視の目が緩くなる
      ※当初はニッチでもある程度まで育つと他企業が参入を開始するのでそれまでに
       圧倒的なポジショニングを確立 or 次の芽を種まきする必要あり。

    ●ユーザの選好モデル:効果のヒエラルキー・モデル
     知名(企業の広告/露出によりサービスの存在を知り)
     理解(様々な情報で理解を深め)
     好意(自分に取って必要なものだと思うと情動段階に移って好意をいだき)
     選好(他の同じような製品と比較し)
     確信(最も価値が高いと確信すれば)
     購買(最終的な購買行動に移る)

  • 究極のマーケティングとは売り込みを不要にすることだ

    日々膨大な特許が自分の目の前を通り過ぎていきます。今まで、それらの特許が1件たりともキャッシュに繋がったことはありません。自分が携わる特許には市場価値がないのでは、と勘ぐったりもします。

    売れる特許とはどういうものなのでしょうか。ただ単に技術に優れるだけでは不十分な気がします。普通の商品みたいに、小売に陳列して顧客の購入を待つでもなく、大々的な宣伝広告で顧客の購買意欲を煽るものでもありません。

    ならば、普通の商品と同じようなマーケティングをすれば売れるのかというと、そうでもない気がします。なぜなら、商品自体への理解が難しかったり、それを必要とする顧客(ライセンシー)が少なかったりするからです。

    たまに、広告で特許流通フェアなるものを見かけることがあります。どういう特許に市場価値があるのか、そういった場所に行って、一度確認してみたいです。

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著者プロフィール

安部徹也氏(あべてつや)太陽神戸三井銀行勤務後、米国ビジネススクール留学を経て、現在ビジネス教育及び経営コンサルティングを主業とする株式会社 MBA Solution代表取締役。日本におけるMBA教育の普及を目指す一般社団法人日本MBA協会の代表理事も務める。ファイナンスも得意とする。

「2015年 『マンガですぐわかる!ピケティと21世紀の資本論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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