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感想・レビュー・書評
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一ノ瀬俊也『日本軍と日本兵 米軍報告書は語る』講談社現代新書、読了。太平洋戦争下、本書は「アメリカ陸軍軍事情報部が、部内に向けて発行していた広報誌」掲載の「敵としての日本軍」を材料にその同時代米国人の日本軍(人)イメージを活写する。 http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2882434
物量の前に破れた精神主義を否定することはできないが、報告「敵としての日本軍」は、それだけに収まりきらない「日本軍と日本兵」の豊穣なイメージを浮かび上がらせる。日本人は開国以来、米国嫌いではなかったし、超人的な志気の高さはほとんど例外だ。
特攻や玉砕は非合理的の最たるもの。しかし綿密な分析は「日本兵に”超人”性は何もない。同じ人間としての弱点を持っている」と結論づける。対して同時代の日本軍は相手を悪魔化するだけで分析することはなかったのが対照的。この心性は今も続くか。詳細をみるコメント0件をすべて表示