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感想・レビュー・書評
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いつどんなときでも 勝てるなんてありえない。 いつどんなときでも ベストを尽くすだけだ
将棋は一応打てる、囲碁は何となく打てる、チェスは何のことやらです。チェスの駒の種類は、ダイの大冒険以外で聞いたことがありません。
知財でも小さい頃から取り組んでいて学生時代から頭角を表している人とかいるのでしょうか。あまりそんな人は聞かないので、我が子をそそのかせてみようかな、とか思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
将棋の棋士の羽生善治氏といえば、多くの方が彼を天才と評するだろう。彼はまた日本のチェス王者でもある。その羽生氏が次元が違う天才だと評指定るのが、本書の主人公ボビー・フィッシャーである。
貧しい暮らしの中でチェスと出会い、旧ソ連以外で初のチェス世界チャンピオンとなったボビー・フィッシャー。若くして冷戦の真っ只中、アメリカを、資本主義陣営を背負い、チェス王国であった旧ソ連に立ち向かう。
世界チャンピオンになるまでは、神から遣わされたチェスの申し子、自分の愛するチェスを冒涜する者は許さないとの思いがあったのだろうか?ストイックなまでのチェスへの姿勢は、凡人には理解できない彼の行動をも、彼の魅力の1つとして描かれている。
しかし、若くしてチェス世界チャンピオンの地位に就いた後、歯車がことごとく狂いだす。晩年のフィッシャーは、過去の栄光に自分自身が溺れてしまい、周囲から人が一人また一人と去っていく。その姿は痛ましく、それでも尚フィッシャー自身が強気な事は、彼の姿を一層哀れにしたのではないかと思える。
チェスに翻弄され、フィッシャーが味わった人生の天国と地獄。膨大な資料の裏付けを基に、彼の一生を描いた作品である。 -
チェス至上最強と言われる天才の伝記。
俺はチェスをやったことないが、なんとなく買った。
チェスは先手が有利で、後手が勝てるシーンは限られており、引き分けが量産されるものらしい。将棋とは違うんだな。将棋は引き分けとかあんまりないもんな。
フィッシャーは攻撃的な手を打つプレイヤーで、グランドマスターと呼ばれる世界最強の打ち手相手に何連勝もしており、上記のような特性を持つゲームにおいて稀有な存在と認識されている。
この伝記は、フィッシャーのチェスプレイヤーとしての側面とそれ以外の人間としての側面の両方をフェアに描いている。個人的には、何かに優れているからといって、すべてに優れている必要も必然性も義務もないと思うが、世の人はそうでもないのであろうか。