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感想・レビュー・書評
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男と女について、男は加害者とされやすいが、男に生理的に備わってしまったどうしようもない生理をかわいそうに思うというような表現があった。
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1969年, 『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』の一連の活動で第5回谷崎潤一郎賞を受賞。
本作はおそらくイプセンの劇に大きく影響されている(ちょうど新劇運動と被っているのか?)。また左翼運動とのつながりも見られる。
考察ポイントはたくさんあると思うが,ここでは冒頭のみ取り上げてみる。始まりは抜歯の場面から,さらに乳房の切除手術を受けたことの告白。この地点で,既に性の喪失への恐れが見られる。司馬遷の女性版といったところだ。
近年において,アメリカの人気女優アンジェリーナ・ジョリーが乳がんの予防のために乳房切除術を受けたことを思い出す。今は随分と健康が喧伝されるようであるが,それと引き換えに失うものの価値観も日々変わっているということだろう。
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