- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988101178155
感想・レビュー・書評
-
”良い映画”なのはわかるが、基本的に何の救いもない話が苦手なので、あまり好きになれなかった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ギリシャからまだ見ぬ父親を探してドイツを目指す幼い姉弟のロードムービー。
常に寒空。そして落ちる雨。怖い大人に巨大な機械や建造物。観ているこちらが寒さや恐怖、辛さでやられそうになるが、ギュッと繋いだ姉弟の手からは暖かみを感じ、唯一親切にしてくれるバイクの青年に一緒に救われる気持ちになる。
そんな彼に恋心のようなものを抱く姉だが、彼はゴニョゴニョ…
映画全体を通して詩的であり芸術的でもあり、メタファー的要素を含んだ映像もあり色々と考えさせられる。しかし自分的には決して心地のよい映画ではないかな。
3.3点 -
TOPIO STIN OMICHLI
1988年 ギリシャ+フランス+イタリア
監督:テオ・アンゲロプロス
出演:タニア・パライオログウ/ミカリス・ゼーナ
初めてのアンゲロプロス映画がこれでした。たいした予備知識もなく、フライヤーの姉弟が可愛いから、くらいの理由で観に行ったのだったと思う。結果、とても物悲しい気持ちになったけれど、すでにアンゲロプロスのファンになっていた。
幼ない姉弟がアテネからドイツへ、父を探して三千里する一種のロードムービー。その途中で、親切な大人にも酷い大人にも出会う。画面にはずっと真っ白い霧が立ち込めていて、色彩は常に彩度の低い寒色、旅行会社のパンフレットでイメージするようなギリシャ=明るい青と白のコントラストのイメージは裏切られる。映像は美しいのでファンタスティックですらあるけれど、姉弟が辿る道は紛れもない現実。5歳の弟(この子が超絶可愛い!)はまだしも、12歳の姉のほうはすでに性的暴力にさらされたりもする。何もわからない弟を連れて、脚の間から血を流しながら淡々と、それでも歩き続ける彼女が目指していた場所はどこだったのだろう。
細部をもう覚えていないので、大人になった今もう一度見たい映画。
(1990/3~)シャンテシネ -
駅