ルワンダ中央銀行総裁日記 [増補版] (中公新書) [Kindle]

著者 : 服部正也

• 中央公論新社 (2009年11月25日発売)

感想・レビュー・書評

[marocoさんの感想 · 2021年8月3日]

『実際にあったなろう系チート内政』っていってるひとがいたがそんな感じである。（この文言に異論を唱えていらっしゃる方がいたけれども、全くもってそのとおりであると思いました。しかし、私の当時の感想であるからして、反省を込めて残す）経済のことはさっぱり分からないので、途中に解説される経済的なことはウンウンいいながら読んだが、それでも非常に面白い。恐らく著者は近くにいたり上司だったら非常に大変なタイプとは思うが（失礼!）モーレツに人間的な魅力に溢れている。偏見のない人ではないんだろうけど、使える人は使う！無理な人は使わない!という断固とした実務家で、それを国籍も人種もまたいで出来るって、すごいよなぁ。本当に個人をしっかり見ている。結局、国を扱うと言っても相手は人なのだから。
そして特筆すべきは増補部分。
著者に感情移入して熱くなり最後まで読んだあとに他者からの分析が入るこの構造。ガツンと来ました。でもこれはなくてはならないよなぁ。
とりあえず、読み終わったあと、大使館HPでバス事情を調べました。定刻運行はされてない様子でした。

[chinzano1969さんの感想 · 2021年6月28日]

読み応えがあった。当時の日本の企業人の
矜持が感じられた。

[hanaさんの感想 · 2021年6月24日]

「銃、病原菌、鉄」という本が好きなんだけど、その本で謎だったことが、この本で少し解明した気がした。
謎というのは「子供の時テレビで見たアフリカと、あれから何十年も経った今、テレビで見るアフリカと、あんまり変わってないのは何故？？」という謎。
やっぱり大事なのは教育なんだな。「人は城、人は石垣、人は堀」なんだわ。

[calfehillさんの感想 · 2021年6月20日]

めっちゃ面白かった。実務家の鑑みたいな感じ

[Norio Sasadaさんの感想 · 2021年6月16日]

　朝のNHKの番組で紹介されていたので手に取ってみました。
　著者の服部正也さんは1918年生まれ、太平洋戦争に従軍後日本銀行に入行。その後、1965年にルワンダ中央銀行総裁として出向したのですが、本書はその時の奮戦記録です。
　想像をはるかに越える課題・問題山積の中、通貨改革のみならず経済再建計画までも成し遂げいよいよルワンダを離れることとなったとき、服部氏の自宅で大統領も出席した送別会での大蔵大臣の送別の辞とそれを受け止めた服部氏の想いは本当に感動ものです。
　久しぶりにしっかりと実の詰まった骨太の本に出合えました。評判どおりの名著だと思います。

[basicfinfinさんの感想 · 2021年4月10日]

凄く良かった。
国民経済の仕組みが凄く分かりやすく書かれてある。大変頭が良い人なのだと感心した。
途上国への「援助」の思想について考えさせられる。

[やしちさんの感想 · 2021年4月7日]

こうして一歩ずつ作り上げた仕組みを、戦乱はあっけなく奪い去る。ゼロどころかマイナスまで。戦争は始めたときにはもう損害は避けられないというけどそりゃそーだ。人間は滅びるように作られているのかも…と思わずにはいられない。

[airosさんの感想 · 2021年3月22日]

現代知識チートの異世界転生モノではと言われていたが納得。
七転八倒、抱腹絶倒、かなり面白い。

[骨しゃぶりさんの感想 · 2019年5月19日]

一部の界隈で「リアル異世界転生」とか言われている本。日本人がアフリカのルワンダへ行き、中央銀行総裁となって財政再建を行う。

異世界転生というと、舞台が文明の遅れている異世界であるため、一般人でも現代知識を使って活躍できるというのが基本である。そのことを踏まえると、本書の内容を異世界転生と呼ぶべきではない。普通に著者はめちゃくちゃに優秀である。ほとんど何も無いところから組織を立ち上げるのも凄いが、現場の人間から情報を吸い上げる力も強い。ルワンダの公用語はルワンダ語とフランス語であり、外国人商人の中には英語しか使えない者もいる。そんな環境でニーズを汲み取り、対応していくのだ。これは異世界でなくとも活躍できる。

一般人でも真似できる点を一つ挙げるのなら、やはり現場の人間の話を聞くことだろう。外国人の技術者はルワンダ人を怠け者と言うが、実際にルワンダ人と話してみると、そこには合理的な理由があることが多い。なんだかんだ言って、三現主義は有効なのである。

[sazanamiさんの感想 · 2018年12月30日]

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